原則:機械と接するように
サマリー
- ASD 部下とは機械と接するようにドライに接する方が上手くいく
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背景とアプローチ
- 人間関係は通常「時間をかけて探りながら遠回りで行っていく」が、ASD はそれが苦手であり、それを捌く能力もなければそれに価値を感じる報酬系も薄い
- 👉️そういうやり方は捨てるか、少なくとも緩めて、必要なことを端的に伝えるようなコミュニケーションをする。わかりやすい例は「機械と接するように」
アプローチ詳細
- 機械と接するとは?イメージの例をいくつか挙げる:
- Google検索
- チャットボット
- ChatGPTなど生成AI
- どの程度、機械とみなすかは ASD 部下による
- 本当に満たしてしまってもいいのか、それとも定型発達向けと機械向けの間くらいのバランスなのか、など
- 事前に ASD 部下本人に確認するといい
- 例:「アイスブレイクや雑談は省いて、必要なときに必要なことを手短に伝える形のコミュニケーションをしようと思っていますが、問題ありませんか?」
- ドライに扱うとは?
- 定義は用意していないが、いくつか挙げる:
- 必要なことを、必要なときに、必要最小限の情報量でやりとりすること
- 雑談のないコミュニケーションのこと(あえて名付けるなら「雑談レスコミュニケーション」)
- 最大のハードルはマネージャー側のメンタル
- 部下を機械扱いすることを精神が受け付けてくれないのが一つ
- そこを無理に抑えて、取り組んだところで、実際にメンタルが不調になってしまいかねないのが一つ
- 🐰マネージャー次第だと思います。あなたにこれに耐えうるメンタルがあるかどうかはわかりません
- 🐰仮に耐えられないとしても、「ASD 部下は機械のようにドライに扱った方がうまくいく」との原則自体は覚えておく価値はあります。ドライに扱うといっても、やりようはいくらでもあるからです。とにかく、従来どおり人間らしく扱おうとする営み自体が ASD にとってノイジーであり、それでも押し通ろうとするからこじれるというのがあるあるなのです。この原則を踏まえて、ほんの気持ちだけでも、少しだけでもドライな立ち回りを取り入れれば、このリスクは減らせます
議論
- Q: ASD 部下とプライベートでも過ごしたり、業務中も雑談のようなカジュアルな過ごし方をしたり等がそれなりにある。そういうのをやめよということか?
- Ans: いいえ
- 機会を減らすこと自体には言及していません
- そうではなく、その機会の中で、無闇に雑談など会話を続けることを強要するのはやめたほうがいいよ、機械と接するように「必要なときに使う」感覚で接するのが良いよ、と言っています
- Q: もう少しわかりやすいたとえがほしい
- Ans: 寡黙で付き合いの悪い同僚に対して、無理に喋らせたり付き合わせたりせず(その寡黙さや付き合わなさを)尊重せよ、ということです
- もちろん完全に放置していては仕事に差し支えますので、必要なときに必要なことをコミュニケーションすれば良い
- これは Google 検索や ChatGPT など「必要なときに必要なことを尋ねる」使い方と似ています