約9年分・185リポジトリを通して見ると、いくつかの明確な軸が浮かび上がる。
2017年の cmdmarks や todo.txt-hidemaru から始まり、sortl、lisna、todochute-releases、commitas、tms1、essential-task-management、そして書籍の taskmanagement-kamikudaku まで、タスク管理は全期間を通じて最大の関心事。しかも単にツールを使うだけでなく、方法論そのものを体系化しようとしている(work_of_systematization_of_taskmanagement)点が特徴的で、実践者であると同時に理論家でもあるという姿勢が見える。
2017〜2019年は hidemaru_* 系のリポジトリが非常に多く、秀丸エディタを Markdown執筆環境・アウトライナー・Scrapbox風エディタと、かなり無理をしてでも拡張しようとしていた。2022年頃から vscode-scb や openscb が出てきて VSCode へ移行した気配があり、2025年以降は Claude Code 関連のリポジトリが増えている。「自分に合うエディタ環境を自作する」という姿勢自体は一貫している。
バッチファイル、AutoHotkey、Python のワンファイルスクリプト——これが主な技術スタック。クラウドやウェブフレームワークにはほぼ手を出さず、「自分のWindows PC上でさっと動く小さなツール」を大量につくるスタイル。winhop、incl、alauncher、qpmenu など、OS操作の効率化ツールが多いのも特徴。Terraform を少し触った形跡(2020年末)はあるが、深追いしていない様子。
ほぼすべてのリポジトリが単機能。cc(Clear Clipboard)、recture(矩形キャプチャするだけ)、nanji(n時間後を表示するだけ)のように、一つのことしかやらないツールを好む傾向が非常に強い。2026年に入って sftf(Engineer single-function text files)というリポジトリがあることからも、これは意識的な設計哲学だとわかる。
2025年12月から2026年3月にかけて、リポジトリの作成ペースが急加速している。しかもその内容が変わっていて、従来のWindowsツール系に加えて、概念・フレームワーク系(four-jects、jects-method、collaboration-modules、solo-work-modules、toxic-behavior-patterns)が一気に増えている。ツールをつくる人から、考え方そのものを体系化して発信する人へとフェーズが移っている印象。Claude Code 関連のリポジトリもこの時期に集中しており、AIとの協働が量産を可能にしている面もありそう。
sbom_kamikudaku、taskmanagement-kamikudaku、remotism と、2024年以降に書籍関連のリポジトリが出てきている。長年の知見が本というかたちで結実しつつある流れ。
全体を通じて、「自分の仕事環境を自分でつくる」という一貫した姿勢があり、その対象が ツール → 方法論 → 概念フレームワーク へと抽象度を上げながら発展しているのが最も顕著な傾向である。