意思決定アーキテクチャ
意思決定アーキテクチャ とは、チーム内で意思決定を行う際の構造を指す。
ここでチームとは共通の目的を向かう小集団を指し、n 人の個人から成るものである。またチームを集めたチームをつくることもできるという Composite の性質も持つ。つまり大きな組織単位であっても、チーム単位で意思決定を行う構造は変わらないと考える。
基本パターン
- Star パターン
- n 人を束ねる代表者 1 人が意思決定を行う
- 代表者はメンバー全員とのコミュニケーションを行い、またメンバーは代表者に意思決定を仰ぐ
- 例: マネージャーやリーダーが擁するチーム、階層的組織におけるチーム
- Solo パターン
- ひとりひとりが意思決定を行う
- タスクや議論の意思決定権は持ち主個人に委ねられており、他メンバーが受け取るのは常に持ち主の意思決定の結果となる
- 例: Independent Parallel な R&D チーム
- Advice パターン
- Solo パターンに右記制約を追加する: 意思決定時は必ず他メンバーに助言を請わなければならない
- Solo パターンによるバイアスを軽減できる
- 例: ティール組織のチーム
- Discussion パターン
- Solo パターンに右記制約を追加する: 意思決定時の議論に必ず他メンバーを参加させなければならない
- Advice パターンよりもさらに個人の独断を軽減できる
- 例: ティール組織のチームの R&D チーム
- Consent パターン
- 意思決定事項を常にメンバー全員に提示し、強い反対がなければ採用する
- 例: サーヴァントリーダーやサーヴァントマネージャーを擁するチーム
- Consensus パターン
- 意思決定事項を常にメンバー全員に提示し、全員の同意が出た場合に限り採用する
- 例: グリーン組織のチーム
応用パターン
意思決定アーキテクチャの最小単位は基本パターンであり、より複雑なアーキテクチャは基本パターンを組み合わせることで実現される。
ただし同じアーキテクチャであっても、そのあり様は アーキテクチャの個性 によって変わる。ここで個性とは以下を指す:
- Star パターンや Solo パターンにおけるスター(マネージャーやリーダー)の意思決定方法
- つまり意思決定を行う個人の意思決定の仕方にばらつきがある
- Advice パターンや Discussion パターンにおいて、アドバイザー(助言を行う者)として誰をどのように選ぶか
- Consent パターンや Consensus パターンにおける各メンバーの意欲
したがって意思決定アーキテクチャをつくる際は、どんな個性を採用するか、あるいはどのような個性に寄せていくかも設計せねばならない。もちろん意図的に設計せず様子を見ることもできるが、通常、個性の部分がボトルネックになるため、少なくとも変更(メンバーを変えずにその者の個性を変える)または差し替え(個性の違うメンバーに入れ替える)は行えなくてはならない。つまり意思決定アーキテクチャの拡張性は、個性の拡張性に左右されるのである。