stakiran 成果物の傾向分析
1. 最大の柱:「仕事術・タスク管理の体系化」
2018年から2026年まで途切れなく、同じテーマを繰り返し深化・再構成している。
| 年 |
成果物 |
切り口 |
| 2018 |
ファイル名を指定して実行のすべて |
Windowsの小さな機能を極限まで使い倒す |
| 2019 |
ルーチンタスクの底力 |
繰り返しタスクの設計と習慣化 |
| 2020 |
GTDを噛み砕く |
GTDメソッドの独自解釈・平易化 |
| 2022 |
とあるタスク管理マニアの結論 |
自身のタスク管理到達点の総括 |
| 2024 |
タスク管理を噛み砕く(52万字) |
タスク管理の全体像を30章で体系化 |
| 2024 |
Workware Engineering(5万字) |
「仕事道具」の作成・探索・運用・共有の方法論 |
| 2025 |
仕事術2.0(note) |
個人→チーム・組織へスコープ拡大 |
| 2025 |
低性能の仕事術 |
ハイパフォーマンス至上主義への対抗 |
| 2026 |
Collaboration Modules(97モジュール) |
協業の問題をモジュール化、AI連携前提 |
| 2026 |
Solo Work Modules(30+モジュール) |
ソロワークの問題をモジュール化、AI連携前提 |
特筆すべきは2026年の進化で、仕事術の知見を「AIエージェントに読み込ませるモジュール」として構造化するフェーズに入っている。人間向けの書籍・記事から、AIとの対話を前提にした知識パッケージへの転換。
2. 「噛み砕く」シリーズ ─ 概念の咀嚼と再構成
- GTDを噛み砕く (2020) — 「分量が多い」「具体性がない」GTDを独自用語と具体例で再解説
- タスク管理を噛み砕く (2024) — 52万字超、タスク管理の百科事典的著作
- SBOMを噛み砕く (2024) — セキュリティ分野のSBOM概念を3部構成で平易化
共通するのは「難解な概念を自分の言葉で噛み砕き、初心者が入門できるレベルまで落とし込む」アプローチ。
3. ソフトスキル・組織論への拡張(2025〜)
- Soft Skills Engineering — エンジニアの対人スキル・思考スキルを体系化。QWINCS、ブロックライティング等の独自フレームワーク
- DEV Community記事群 — 非同期作業最適化(RAP Framework, Full Async)、軽量ツール設計(HQRST)、組織論(Manager As A Function)等を英語で発信
- ASDマネジメント — ASD部下を持つ管理職向けの具体的ガイド
- Remotism(22万字) — リモートワークの定着をコミュニケーション・マネジメント・IT面から網羅
個人の生産性 → チーム・組織の課題 → マネジメント論へと、スコープが段階的に広がっている。
4. ツール愛と「使い倒し」の文化
- 秀丸エディタ実践入門 (2019) — 老舗エディタの実践活用本
- Scrapboxing (2022) — Scrapboxの活用法をKindle化
- stakiran研究所 — Scrapboxに2万ページ以上蓄積
- Modular Notion (2025) — Notionの活用
- neoterizer (2025) — CosenseのコンテンツをMarkdownに変換し流通させるツール
1つのツールを徹底的に使い込み、限界を感じたら次のツールへ移行しつつ、知見を書籍や変換ツールとして残すサイクルが見える。
5. ライフスタイル思想:「静かに、一人で、自分のペースで」
- ミニマリズムの教科書 (2020) — 物理・デジタル・思考のシンプル化
- ガラパゴスタ (2021) — 「楽する、楽しむ、生み出す」をモットーに、毎日定時退社・ソロ充を実践
- Quiet Life (2025) — 静かな暮らし
- 低性能の仕事術 (2025) — 「低性能でもOK」という価値観
- Monolithic (2020) — ヒトリズム、沈黙のコミュニケーション等
ミニマリズム + ソロ充 + リモート + 静寂という一貫した価値体系があり、仕事術の成果物すべての底流にこの思想が流れている。
6. Web小説 ─ 創作への情熱
- やっと自殺できたのに異世界転生で防御力∞とか舐めてんのか? (2020〜) — 全410話 150万字超。死にたい主人公が死ねないチート能力を持つ皮肉な異世界ファンタジー
- 万年平社員の俺、実は登録者数3000万人のマイクラ配信者です (2023〜) — 全50話 21万字。二重生活の秘密を守りながら平穏を求めるドラマ
どちらも「外から見えない本当の自分」「静かに生きたいのに巻き込まれる」というテーマがあり、ライフスタイル思想と通底している。GitHubで設定・原稿を公開するエンジニア的な執筆管理も特徴的。
7. 発信の多角化とマルチフォーマット展開
同じ知見を複数の形態・プラットフォームで展開する傾向が顕著:
- 仕事術2.0 → note + Article Cascade + Article Network + llms.txt + Are.na
- Soft Skills Engineering → GitHub Pages + DEV Community(英語ブログ)+ knowledging(まとめサイト)
- タスク管理 → Kindle書籍 + Zenn + 静的サイト + Scrapbox
8. 2025-2026年の新たな方向性:AI連携
- Collaboration Modules / Solo Work Modules → 「AIエージェントに読み込ませて対話する」前提の設計
- neoterizer → Cline(AIコーディングツール)で開発
- llms.txt → LLM向けコンテンツ提供
自身の知見をAIが活用できる形式にパッケージングするという、新しいフェーズに入っている。
総括
9年間(2017-2026)の活動を貫く本質は、「自分の仕事と生活を最適化し、その知見を体系的に言語化して、あらゆる形式で発信し続ける」こと。
進化の軌跡:
- 具体ツール期 (2018-2019) — 秀丸、ファイル名を指定して実行、ルーチンタスク
- 概念体系化期 (2020-2022) — GTD噛み砕き、ミニマリズム、タスク管理結論、Scrapboxing
- 大著・拡張期 (2024-2025) — 52万字のタスク管理本、22万字のRemotism、ソフトスキル工学、組織論へ
- AI・モジュール期 (2026) — 知見をAIエージェント向けモジュールとして再構成
一貫しているのは:
- 「噛み砕く」精神 — 難しいことを自分の言葉で平易にする
- 「静かに一人で」という価値観 — ミニマリズム、ソロ充、リモート
- プロセスのエンジニアリング — 小説執筆もGitHubで管理、仕事術もモジュール化
- 圧倒的な文量 — 150万字の小説、52万字のタスク管理本、22万字のRemotismなど、コツコツと積み上げる継続力