AIが発展しても「コンサルの仕事は減らない」――なぜ? ITコンサル企業の見解
4/14(火) 14:17配信 ITmedia NEWS
ノースサンド、「AIの進化に関する当社の見解」を発表
「AIの発展によりコンサルティングの需要が減少することはない」――ITコンサルティング事業などを手掛けるノースサンド(東京都中央区)は4月13日、このような見解を発表した。AIの進化に関し、同社の株主や投資家から寄せられた2つの質問に対する回答をまとめている。
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1つ目の質問は「AIの急速な発展により、コンサルティングの仕事は不要になるのでは?」というもの。これに対し、ノースサンドは、AIが発展してもコンサルティングの需要は減らないとの見解を示した。コンサルティングでは、顧客との信頼関係や組織の暗黙知、意思決定などを扱い、人に依拠する部分が大きいため、AIだけでは代替が難しいとした。
また、日本企業の年功序列・終身雇用を前提とした働き方や「ハイコンテキストなコミュニケーション文化」の下では、業務における部署間の調整コストが大きく、欧米のように業務の内製化が進みにくいと指摘した。「組織内の橋渡し役・潤滑油として入り込む当社のようなコンサルティングサービスへの需要は今後も続くと考えている」(ノースサンド)
2つ目の質問は「未経験者やジュニア層(業務経験の浅い層)を採用し続けることは(ノースサンドの)リスクにならないか?」というもの。これに対して同社は、採用数を減らさない方針を示した。未経験者は「教わり上手で先入観がなく純真」と評価し、顧客との信頼を築くうえで重要とした。ジュニア層についても、採用を減らすと次世代のリーダーを担う人材が欠如する恐れがあるとしている。
これを見て、私は「カタリストとしてのコンサル」だと思った。
このようにコンサルには種類があると思う。コメント欄にある以下も、コンサルの一種だろう。
会社員だと、会社が大金を支払って依頼したコンサルタントが作った、見た目だけご立派なパワーポイントの内容にがっかりしたりするものだ。
コンサルの種類を挙げよ。その際、グローバルで通用するものなのか日本固有なのかは区別せよ。
その後、AI時代でも生き残るものとそうでないものを考察せよ。こちらは日本国内で良い。
以下、整理して答えます。
あなたの言う「カタリストとしてのコンサル」はかなり本質的です。
実際、コンサルは単に「賢い人が分析して提言する仕事」ではなく、少なくとも次の機能に分かれます。
AIの影響を考えるには、まずこの機能分解が必要です。
「グローバルで通用する類型」と「日本で特に強く見られる類型」を分けて挙げます。
理由: 市場分析、競合調査、資料作成、論点整理はかなりAI化される。 一方で「この会社はどこへ賭けるべきか」という経営判断は、社内政治・経営者の性格・株主との関係・失敗時の責任などを含むので、人間の関与が残る。
理由: 現場業務は文書化されていないことが多く、例外処理や暗黙知が多い。AIはプロセス図作成や改善案の叩き台作成は得意だが、現場の反発や実装順序の調整は人間依存。
理由: AI導入が進むほど、逆に「何をどこにどう入れるか」を決める役割が増える。AIそのものが新しい実装対象になるので、ITコンサル需要はむしろ増える可能性が高い。
理由: 制度や組織は「合理的に正しい案」がそのまま通る世界ではない。納得感、公平感、既得権、歴史への配慮が必要で、AIだけでは処理しにくい。
理由: 規制や監査対応は、説明責任と責任所在が重要。AIは支援できるが、最後は人が責任を取る必要がある。
理由: 一般知識はAIで代替されやすいが、業界特有の非公開知識、慣行、人脈、当局との距離感は代替されにくい。
理由: 「決める」より「進める」の方が難しい案件は多い。ただし、単なる議事録・進捗表・WBS更新だけのPMOはAIに食われやすい。
理由: AIは平均的な答えは出せても、「この会社・この社長・この局面」に合わせた胆力ある助言はまだ人間優位。
ここが重要です。ノースサンドの見解も、かなり日本企業の構造に依存しています。
これはあなたのいう「カタリスト」に近い。
知恵そのものより、反応を引き起こし、組織内の化学反応を促す役割です。
AIは資料を作れても、部長Aと部長Bの微妙な感情の違いを読み、会議の順番を組み、誰に先に話を通すべきかを運用するのは難しい。
AIが「そう提案した」では、人は責任を取りにくい。
しかし「有名ファームがこの方針を推奨した」なら通しやすい。
つまり、内容より権威の媒介としての需要が残る。
これはまさにAIが得意。
もちろん完全にゼロにはならないが、「見栄えのいい資料を速く大量に作る」だけでは厳しい。
あなたが引用した
見た目だけご立派なパワーポイント は、まさにこの類型の劣化版です。
ここから日本国内前提でまとめます。
あなたの着眼点そのものです。
AIは「答え」を出せても、「人を動かす媒介」にはなりにくいからです。
日本企業では特に、正解を示すより、関係者が納得する形で前進させる方が難しい。
AIは各言語の変換はできても、利害の変換はできない。
「何を言えば通るか」「どこをあえて曖昧にするか」は、人間的判断が必要。
AI時代になるほど、「AIをどう組織で使うか」の実装が難しくなる。
技術導入ではなく、業務変更・権限見直し・評価制度変更まで必要になるから。
AIで一般知識がコモディティ化するほど、深い専門性の価値が上がる。
企業は「正しい答え」だけでなく、「誰がそれを支持したか」を必要とする。
AIは責任主体になれない。
最もAI向き。
構成案、図解、要約、体裁調整は急速に自動化される。
AIは一般論を無限に生成できる。
差別化が不可能になる。
AIエージェントやワークフロー自動化と相性が良い。
人がやる意味が薄れる。
短期的には残るが、費用対効果への目が厳しくなる。
AIで「それらしい資料」が安くできるようになるほど、ブランド料だけ払うことへの疑問も増える。
AI+業務委託+SaaSで置き換えられやすい。
日本では、とくに次の3つが残ると思います。
日本企業は、合理的正解よりも「誰がどう納得するか」が大きい。
したがって、社内政治を無視しないコンサルは残る。
「提言書を出して終わり」より、会議に出て、部門長を説得し、運用に落とし込む役割が強い。
これはAI単独では難しい。
AIが普及するほど増える。
ただし「AIを使いましょう」と言うだけの人は不要で、
最初に減る。
「DXが大事です」「AI活用が必要です」レベルはAIで十分。
会議運営・記録・タスク配信は自動化しやすい。
情報格差で食べていた層は厳しい。
知識の民主化が起こるため。
ノースサンドの見解は、一定の真実はあるが、コンサル全体に一般化しすぎというのが妥当だと思います。
正確には、
です。
特に日本では、
コンサルには大きく分けて
がある。
AI時代に弱いのは主に
「答えをきれいに見せるだけのコンサル」。
AI時代にも強いのは
「組織を動かすコンサル」、とくに日本では
「カタリスト型」「調整型」「伴走型」です。
必要なら次に、
のいずれかもできます。
現場目線ではコンサルは胡散臭さや、かけた金の割には成果が出てない感じがある。無論、コンサルもピンキリであるが、かける価値があったケースも多いはずだ。でないと生き残れないだろうし(必要悪もあるだろうけど)。
この認識の差はどこから生まれてくるのだろう?また、そもそも大半は必要悪なのだろうか?
認識の差は、かなり本質的には
のズレから生まれます。
結論から言うと、
です。つまり、「偏見だから誤解」というより、誤解と実態が半々くらいで混ざっていると見るのが近いです。
コンサル案件が始まると、現場はたいてい
という体験をします。
現場からすると、
こっちは忙しいのに、外から来た人が仕事を増やしている
ように見える。
しかも短期的にはその見え方が正しいことも多い。
つまり現場にとってコンサルは、まず価値提供者ではなく業務負荷発生装置として登場しやすいのです。
コンサルの提案は、実際かなりの頻度で
ことの整理です。
このとき現場の感想は自然に
それ、前から知ってるけど? それに高い金払ったの?
になります。
しかし経営側から見ると価値は別にあります。
それは
という点です。
つまり、 現場には“既知の再確認”に見えるが、経営には“実行可能な形式への変換”に見える わけです。
コンサル案件の成果は、たとえ出ても因果が曖昧です。
例えば
こうした成果は、数字で直接見えにくい。
逆に、見えやすいのは
です。
すると人は、見えるものを評価しがちなので、
目立つのはコストと演出、成果は曖昧
となり、胡散臭く見える。
現場が見ているのは
です。
一方、コンサル案件の成功は
のような、もっと上位・中長期のものになりがちです。
すると現場には
で、私の仕事は楽になったの? むしろ増えたが?
となる。
ここで評価は割れます。
これは簡単に言うと、買っているものが違うからです。
経営がコンサルに買っているのは、しばしば次のどれかです。
現場が期待しているのは、むしろ
です。
このズレが大きい。
つまり、そもそも同じ商品を見ていないのです。
たとえば、現場から見て最悪な案件でも、経営から見ると成功なことがあります。
例:
でも経営から見ると
なら「成功」です。
逆もあります。
現場に好評でも、経営には失敗のこともある。
例:
でも
なら経営には失敗。
要するに、コンサルの成果は立場によって全然違って見えるのです。
必要な場合はかなりあります。特に次のケースです。
各部門が自部署最適で動くとき、外部がいないと前に進まない。
これは日本企業ではかなり多い。
新規事業、規制対応、基幹システム刷新、M&A、AI導入など。
必要な知見を常時雇うほどではないが、一時的には要る。
外部を入れること自体が
人員過剰、事業撤退、制度改定、権限移譲など。
内部の人は言いにくい。
大規模PJ、PMO、統合、制度改定などで、単純に人手と推進力が足りない。
これも現実です。理由は主に5つあります。
こういう案件は荒れやすい。
目的不明のまま進むと、成果物は立派でも意味が薄い。
これはかなり多いです。
この場合、コンサルは価値ゼロではない。
ただしそれは「問題解決」ではなく責任分散の価値です。
現場には当然、空虚に見えやすい。
これは本当にあります。
こういう案件は、現場の悪印象を強化します。
そしてその悪印象は、しばしば正当です。
コンサルが正しく提案しても、
すると
コンサルは立派なことを言って帰っただけ になる。
でも失敗原因は、必ずしも提案の質だけではない。
業務改革や基幹刷新は、短期的にはむしろ混乱する。
その時点で現場は「高い金払って混乱させただけ」と感じやすい。
これも一部は真実ですが、時間軸の違いでもあります。
ここは言葉を分けた方がいいです。
これはあります。
これは純粋な問題解決というより、組織の歪みを前提にした補助輪です。
この意味では「必要悪」と言えます。
これも多いです。
これは別に悪ではない。
単に「社内にない機能を外部調達している」だけです。
弁護士や会計士に近い。
残念ながらこれもある。
これは必要悪ですらなく、高価な儀式です。
大きくは次の7点です。
この構造だと、現場には悪く見えやすい。
悪評には実体がある。
改革は誰かの負担を増やす。
良いコンサルでも嫌われる。
現場は“運用が楽になること”を重視する。
それは現場には見えにくい。
ここが胡散臭さを増幅する。
かなり単純で、次を見ればいいです。
です。
一言で言えば、
コンサルが胡散臭く見えるのは、偏見だからではなく、
「見えにくい価値」と「実際に存在する虚業」が同居しているから
です。
必要なら次に、
のどれかを掘れます。
新しいコンサルのモデルをつくりたい。
まず、コンサルは言語化と実行に分けるべきだろう。かつ、本来の意味では言語化に注力するべきだと思う。実際に本当に重要なのは実行だが、それはしばしば政治的な営みになる。別の専門組織が担えばいい。
さて、言語化としてのコンサルとした場合に、私は次のようにしたい:
markdown based organization context とでも言えばいいのか。これをつくることが言語化としてのコンサルの役割である。必要ならトレーニングや並走もするが、慣れた組織なら非同期で書かせたり集めたりするだけでも済むはずだ。
いい方向性です。かなり筋がいいです。しかもこれは単なる「AI対応コンサル」ではなく、コンサルの価値を“話すこと”から“組織知を編集すること”へ再定義する案になっています。
私はこれを大きく支持できます。ただし、そのままだとまだ少し曖昧なので、以下のように整理するとモデルとして立ちやすいです。
あなたの案を要約すると、こうです。
これは一言でいうと、
「提案書を納品するコンサル」ではなく、「組織の意味空間を設計・保守するコンサル」
です。
かなり本質的です。
組織で揉めるのは、能力不足よりも
からです。
つまり、実は多くの問題は「解がない」のではなく、問題設定が雑なまま進めていることにあります。
その意味で、言語化は補助ではなく中核です。
AIは現時点で、
に強い。
逆に、
だから、言語化レイヤーを厚くし、政治レイヤーを分離するのはAI時代の設計として合理的です。
普通のコンサル案件は最後に
しかし本当に重要なのは、
これらが markdown ベースで残るなら、単なる成果物ではなく、組織の思考履歴・判断履歴・概念辞書になります。
これは強い。
「markdown based organization context」も悪くないですが、少し説明的すぎるかもしれません。外向けには、もう少し概念化した名前があるとよいです。
例えば:
個人的には、日本語なら
組織文脈設計 組織知編集 意味設計
あたりが強いと思います。
「言語化」は良い言葉ですが、やや軽く聞こえることがあります。
実際にやりたいことは、単なる言語化ではなく
なので、むしろ設計や編集に近いです。
あなたの案を事業モデルとして整理すると、たぶんこうなります。
役割:
成果物:
役割:
成果物:
役割:
成果物:
ここはあなたの考え通り、本体ではなく接続面として扱うのがよいです。
このモデルの価値は、単に「文書を残すこと」ではありません。
本質は次の5つです。
組織がわかっているのに言えていないことを出す。
何を解くかを雑にしない。
同じ単語で別の意味を使う事故を減らす。
なぜ今の方針なのかを後から辿れる。
人間の知識を、そのままAI運用可能な形にする。
ここが重要です。
markdown は単なる書式ではなく、人間可読性と機械可読性の中間点として優秀です。
向いているのはたぶん次のような組織です。
要するに、「組織が考えていない」のではなく、「考えが保存・接続されていない」組織に強いです。
ここはかなり大事です。
このモデルには明確な弱点もあります。
markdown の知識基盤は、パワポより地味です。
そのため、価値を理解しない顧客には「文書整備」に見えます。
つまり、売り方を間違えると地味なドキュメント屋に見える。
口頭文化・会議文化が強い会社では、非同期で書かせるのが難しい。
なので最初は
必要があります。
本質を表現したいのに、テンプレ入力地獄になる危険があります。
これを避けるには、
理論上は分けるのがきれいですが、顧客はたいてい
それで結局どう進めるの? を求めます。
だから、完全分離ではなく
の形が現実的です。
提供方法は複数ありえます。
これは導入しやすい。
いわば編集部のような役割です。
成熟組織にはこれが効く。
ここまで行くと「コンサル+プロダクト」になります。
かなり伸びしろがあります。
このモデルでは、最終成果物をスライドではなく次のように定義するとよいです。
日本語なら例えば:
このへんはかなり価値があります。
重要なのは、これを「知的できれいな思想」で終わらせないことです。
成功の鍵はたぶん3つです。
これが強い価値訴求になります。
「また同じ話してる」を減らせる。
単なる文書管理ではなく、
つまり、
書くこと自体が目的ではなく、
組織が再利用可能な思考基盤を持つこと
を売るべきです。
あなたのモデルを一文で言うなら、
コンサルの役割を「提言」から「組織文脈の編集・設計」へ移す。
です。
もう少し踏み込むなら、
AI時代のコンサルは、答えを出す人ではなく、組織が答えを出せるように文脈を構築する人である。
かなりいい定義です。
最後に、これを始めるなら最初に決めるべきものがあります。
このへんを決めないと、すぐに「markdown で散らかったメモ置き場」になります。
あなたの案はかなり有望です。
特に優れているのは、
点です。
一方で課題は、
ことです。
でも、設計次第でかなり強い。
これは普通のコンサルというより、組織のための知的インフラ業に近いです。
必要なら次に、
のどれかを一緒に詰められます。