OpenScreen は、画面録画と動画編集を一体化したデスクトップアプリケーションである。Electron + React + TypeScript で構築されており、macOS・Windows・Linux のクロスプラットフォームで動作する。録画した映像に対してズーム、注釈(テキスト・矢印・画像)、トリミング、速度変更、背景装飾、ウェブカメラ合成などの編集を加え、MP4 または GIF として書き出せる。バージョンは 1.3.0(ベータ段階)で、MIT ライセンスのもと商用利用も完全に無料で許可されている。
この領域で最も知名度が高いのは Screen Studio(macOS 専用・買い切り約 $89)だろう。Screen Studio は自動ズームやカーソル追従といった「映える」演出を手軽に実現できるが、有料であり macOS 限定という制約がある。OpenScreen はこの Screen Studio が提供する中核機能——自動/手動ズーム、モーションブラー、壁紙背景、ウェブカメラの PiP 合成——をオープンソースかつ無料で再現しようとしている点が最大の価値である。
OBS Studio のような汎用録画ソフトと比べると、OBS は配信・録画に特化しており編集機能を持たないため、別途 DaVinci Resolve や Premiere などの動画編集ソフトが必要になる。OpenScreen は録画から編集・書き出しまでを単一アプリ内で完結させるため、プロダクトデモやチュートリアル動画のような「短尺で見栄えの良い映像」を素早く仕上げたいユースケースにおいて、ワークフローが大幅に短縮される。
また、Loom のようなクラウド型サービスと比較すると、OpenScreen はすべてローカルで処理が完結するため、社内情報や未公開の画面を含む映像でもプライバシーの懸念がない。サブスクリプション費用もウォーターマークも一切発生しない。
一方で、ベータ段階であることから安定性や機能の洗練度では商用ツールに及ばない部分もあり、Screen Studio の持つカーソル自動追従の滑らかさなどは今後の開発に期待する領域となる。
1. インストールと起動
GitHub の Releases からプラットフォームに応じたインストーラ(macOS: DMG、Windows: NSIS、Linux: AppImage)をダウンロードして導入する。開発者として触る場合は npm install && npm run dev でローカル起動できる。
2. 録画(Launch Window) 起動すると画面下部にフローティング HUD(常時最前面のコントローラ)が表示される。ここで録画ソース(画面全体 or 特定ウィンドウ)を選び、システム音声・マイク・ウェブカメラの ON/OFF を切り替えて録画を開始する。マイクの入力レベルはリアルタイムでモニタリングできる。
3. 編集(Editor Window) 録画を停止するとエディタ画面が開く。画面は大きく「プレビュー領域」「タイムライン」「設定パネル」の 3 エリアに分かれている。タイムライン上でズーム区間・トリム区間・速度変更区間・注釈区間をドラッグ操作で配置し、設定パネルで背景の壁紙やグラデーション、角丸、パディングなどの見た目を調整する。Undo/Redo にも対応しており、プロジェクトファイルとして途中保存・再開も可能。
4. 書き出し(Export) エクスポートダイアログでフォーマット(MP4 / GIF)、品質プリセット、アスペクト比、解像度を選択し、エンコードを実行する。処理はすべてローカルの WebCodecs API で行われ、進捗バーで完了を待てばファイルが保存される。