エンジニアであってもミーティングはあります。議論やレビューなど白熱するものもありますし、話題もソフトウェアの開発のみならず組織開発に及ぶことも多い。
しかし私達エンジニアはファシリテーターではない。ミーティングの品質はファシリテーションに依存しますが、そのスキルが無いのです。ゆえにミーティングの品質がブレてしまい、以下が起こります。
ミーティングの品質を決めるのはファシリテーションだけではありませんが、今回はファシリテーションに絞ります。
ファシリテーションをシステム化できると安定します。その手法として 発言キュー(Speaker Queue) と 発言スタック(Speaker Stack) を紹介します。
これによりキューやスタックを使って発言権を制御することになるので、ファシリテーションが安定しやすくなります。また可視化もされるのでミーティングの品質の定量化もしやすいです。
これはキューとスタックを介して発言を行うシステムです。
発言する際は、以下の流れに沿います。
システムのアーキテクチャにおいてキューイングは鉄板ですが、同じことをします。発言権をキュー経由で行うことで FIFO を確保でき、参加者全員の体験が安定します。
実際にはキューの他にスタックも使います。スタックは「割り込み用」であり、LIFO として処理する、かつ中身が空になるまで優先的に処理します。キューだけではミーティングの複雑性を捌ききれないので、こうしてスタックで割り込めるようにします。
上述したとおり 1-Stack 1-Queue が基本形と言えますが、これ以外のパターンも可能です。
ファシリテーションの話からは逸れますが、以前HQRST is Recommended for Lightweight Task Management - DEV Communityを書きました。これは個人のタスク管理を n つのデータ構造の組み合わせでカバーするもので、同じアイデアを採用できます。
たとえば 2-Stack 1-Queue の運用ができます。
こうすれば、ミーティング中にありがちな「わからない用語がある」「でもすぐに尋ねられる雰囲気ではない」もファシリテーションできます。