情報のやりとりのパラダイムは 4 つあると思います。
その場で喋ったり見せたりします。
例:
その場にいない人には情報が行き渡らないため、情報格差が生じます。また、重要な情報を握っている人のリソース(時間)を取り合うことになるため、政治も生じます。
情報を書いて伝えます。あるいは書いて残したものの在処を教える形で見てもらいます。
例:
「出す段階」の情報格差と政治はある程度解消できますが、まだまだなくすには至りません。残した情報を探せる、見てもらえるとは限らないからです。
結局のところ、情報を扱う私が人間であり、リソースも有限のため、どの情報を見てもらうかという意味での政治が引き続き発生します。
この段階はすでにできている組織が多いと思われれるかもしれませんが、違います。この段階ができているなら、以下くらいは満たさないといけません。
これは思っているよりもずっと難しいことです。仕事のやり方や考え方を刷新しないといけないレベルです。
当サイトとしても危機感を抱いており、情報共有に関する仕事術を多数紹介しています。
「残せる段階」の壁を越えるには組織パラダイムに手を入れねばなりません。
まずネットワーク構造が必要です。
書籍としては『なめらかな社会とその敵』がわかりやすいと思いますが、現状最も多様かつ複雑な伝達・伝搬を可能とする構造はネットワークです。
ネットワーク構造自体は割とどこにでも登場する「世の本質」ですが、これを仕組みとして飼いならすことに、ようやく技術と方法が追いつきつつあります。Web3 による試みや一部実用化されています。
そうでなくとも、インターネットやSNSのパワーは、現代では多くの人が体感しているはずです。
次にフラットセル(フラットな小集団)が必要です。
共通の目的意識を持ち、活動に必要なリソースと裁量も持ち、かつ集団内で補い合えるような、そんな小さな集団です。
個人の力では限界があるため、チームを組むわけです。これも前時代的な階層的なあり方ではなく、皆がフラットで、それぞれ役割を分担します。また、集団への所属や背負う役割は動的です。
フラットセルは当サイトの用語ですが、この概念はティール組織として知られています。
要するに、フラットセルにより小さな高密度のネットワークを形成し、かつ全体としては大きなネットワークに組み込まれているようなあり方になります。
このようなあり方を実現できると、ネットワークの力により必要な情報は全部届きます。必要なときに、必要な情報を問い合わせて得ることができるのです。もちろん各々も他者や他のセルからの要請には応えます。
この段階にも問題はあります。以下のとおりです。
「届ける段階」は、優秀な個人およびフラットセルをネットワーク構造でつなぐことで、情報をオンデマンドに届けるものでした。
しかしネットワークを構成する接点(ノード)が人間であり、人間ゆえの限界が存在していました。これを突破する鍵は生成AIにあります。
任せる段階とは、人間がAIに任せる段階です。
構造としては、ネットワークを構成する接点として「人」だけでなく「AI」も加わるだけです。
以降では「AIに任せる」とはどういうことかを解説します。
おそらく、私たちが行うのは以下になるでしょう。
あなただけのAIパートナーがいて、それと付き合うことを考えてください。それもパートナーは一人であるとは限りません。何人でも、それこそ必要なら何百人や何千人も可能です。
また、コミュニケーションのあり方が 4 つに増えます。以下のとおり、AIという選択肢ができます。
ですので、自分が寝ている間に自分のAIに対応してもらったり、何ならAI同士でコミュニケーションを取って進めてもらうことすら可能になります。
特にAIはプログラムであり、人間の処理能力などはるかに超えた処理が可能です。2024年現在では、まだ「細めに人間がチェックしなければ使い物にならない程度の品質」しか出せませんが、これもクリアされていくでしょう。
※その前に資源の独占といった政治的問題が発生して、一般市民がAIを使えなくなるかもしれませんが……。生成AIはマシンパワーで動かすものなので、どれだけマシンを持てるかの世界でもなり、資本主義の様相を呈しています。