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自分なりの生活リズムを持つことは大事です。自覚していないことも多く、たいていの人は必ず自分なりのリズムを持っています。

部分的には習慣や日課といった言葉で語られることもあり、生活リズムをいじくる際は、これらをいじくることが多いです。

と、このあたりは全体像が見えにくいので、今回マトリックスをつくって端的に整理しました。

リズムマトリックス

生活リズムをいじくるとは、実質的に「習慣」や「日課」といったレベルの何かをいじくることを意味します。

※他の捉え方もできますが単純化します。

その「何か」に4つのパターンがあることを整理したのがリズムマトリックスです。

リズムマトリックス。

メリット

生活リズムをいじくる際に、4つのパターンを柔軟に使いこなせば良いということを教えてくれることです。

別の言い方をすると、習慣や日課といった「厳しめのもの」だけに頼る必要はありません。

以降からは詳しい解説に入ります。

軸の説明

頻度(Frequency)とは、日単位で「やる日かどうか」を決めるものです。

タイミング(Timing)とは、その日やると決まったものに対して、いつやるかを決めるものです。

各パターンについて

1: 習慣

習慣とは、頻度もタイミングも決まったものを指します。

タイミングは厳しめです。以下の例で言えば、習慣とは 1: か 2: でしょう。3: は含めてもいいかどうか、というくらいです。

もちろん頻度も厳しめであり、サボることは想定していません。毎日やるものであれば、必ず毎日やるのです。やらない場合、それは習慣とは言えません。

2: 日課

日課とは、頻度は決まっているがタイミングは決まっていないものを指します。

たとえば毎日やる日課があるとして、これをいつやるかは決まっていません。7:00 でも、9:00 でも、12:00 でも 15:45 でも 19:20 でも、いつやってもいいのです。

習慣と比べると、やるタイミングが自由な分、融通が利きます。いわゆる習慣トラッカー(ラジオ体操のカードもそうですね)と呼ばれるものがありますが、これはその日やったなら印をつけるだけであり、タイミングを指定していないので、実は日課を記録したものと言えます。

しかし、頻度は決めているので、やると決めたのなら必ずやらねばなりません。「まあいいや、今日はサボろう」などとサボってしまうのは日課ではありません。日課は、一日たりともサボりを許しません。

そういう意味で、日課もまだまだ手厳しいものです。

もうちょっと楽にできないか――というわけで、後述のパターンがあります。

3: 監視

監視とは、頻度は決まっていないがタイミングは決まっているものを指します。

ここで重要な説明をします。

「頻度が決まっていない」とは「頻度は決めているが、サボってもいい」という意味です。たとえば毎日という頻度を決めてはいるが、やる日があってもいいし、やらない日があってもいい、といった考え方をします。

このように捉えることで扱いやすくなります。

習慣にせよ日課にせよ「厳しい」ものですが、なぜ厳しいかというと、サボりを許容しないからです。しかし「頻度を決めない」としてしまうと何も定着しません。ですので、頻度は決めるけど、サボってもいいとのバランスを導入します。

頻度を決めない < 決めるけどサボってもいい < 決めるしサボらない

厳しさを不等号で表現すると、こんな感じです。

これを踏まえると、監視とは、頻度は決めているし、タイミングも決まっているが、やるかどうかはその都度決めるというものです。

たとえばゴミ捨てを例にします。

可燃ごみは毎週月曜日と木曜日に捨てるとしましょう。おそらく、会社に出かける前の 7:35 くらいに捨てる、といったリズムがあると思います。律儀に守ると、毎週月曜日と木曜日に必ずゴミ捨てを行うことになります(習慣)が、面倒ですよね。

監視として捉えると、ゴミの量を見て「今日はやらなくていいか」と判断できます。その都度判断するのが面倒なら、ゴミ箱の内側に線を引いておいて「このライン越えてなかったら捨てなくていい」とする、などルール化してもいいでしょう。

と、少し大げさに書きましたが、サボるという選択肢を取れることに注目してください。これが監視です。

サボると書きましたが、まずは監視して(監視自体は必ずやる)、やったほうが良さそうならやる(実際の行動はサボれる)と捉えた方がわかりやすいかもしれません。

4: 投資

投資とは、頻度もタイミングも決まっていないものを指します。

3: で述べたとおり、頻度が決まっていないとは「決まってはいるがサボってもよい」でしたね。ですので、投資とは、頻度は決まっているがサボってもいいし、タイミングに至っては決まってすらいないというものです。

たとえば毎日ブログ記事を書きたいとして、これを投資として捉えると

と言えます。

言葉にすると無駄に長々としていますが、課しているのは「書くかどうかを判断する」部分だけです。いつ判断してもいいし、判断した後の行動もいつやってもいいのです。

生活リズムを変えたい人は、いきなり習慣だったり、日課や監視だったりに手を出しがちですが、いきなりできれば苦労はしません。最も緩いのは投資なので、まずは投資として行う・行うことができたという実績をつくるべきです。投資すらできないのに、もっと厳しい日課や監視、まして習慣なんて、できるわけがありません。

いきなり左上は無理なので、左 or 右から回り込みましょう。

逆もあります。

最初から習慣をガッチガチにつくれる・変えられる人は「もっと融通を利かせたい」「息苦しさから解放されたい」い」といった思いを持っています。これを行う場合も、いきなり投資を始めようとしてもうまくいきません。まずは習慣を少し緩めて日課や監視にして、そこで上手くいかせます。その後で、さらに緩めて投資に持っていくのです。

いきなり右下は無理なので、右 or 下から回り込みましょう。

各パターンの使い分け

まずはあなた自身のタイプを踏まえたいです。

習慣を増やせば増やすほど上手くいくタイプ(ロボット)と、投資を増やせば増やすほど上手くいくタイプ(自由人)がいます。どちらが合うかは人次第なので、自分で判断してください。

どちらか 100% に偏ることは無くて、おそらく「私は習慣 : 投資 = 7: 3 くらいがベストっぽい」のようなグラデーションになるはずです。

その上で、そのバランスに近づけてください。日課と監視はそのつなぎとして、必要に応じて取り入れてください。

近ければ近いほど良いです。生産性でも QoL でも、もっと主観的な満足感でもいいですが、近いほど高まります。近づくための努力は大変かもしれませんが、近いほど高まるので、高めたいなら近づく努力をしてください。

とはいえ、人間ですし、状況も日によって変わりますから「習慣100%」「投資100%」ほど極端になることはありません。

大事なのはむしろ、状況やニーズに応じて微調整していくことです。この習慣とこの習慣は今週はキツイから日課にしようとか、一ヶ月後の大仕事に備えて習慣を増やしたいけどいきなりは無理だから監視から取り入れようとか、こういったことが息するようにできると便利です。

中には感覚的にやってしまう天才肌もいますが、大多数はそうではないので、こうして意識的に把握して、まるで機械の設定をいじくるかのように微調整するのです。リズムマトリックスは、そのための道具として使えます