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デイリータスクリストを知るは融通が利きすぎるため、迷いと怠けが生じやすいです。

これを防ぐための、新しい手法がスイッチング・デイリータスクリストです。

スイッチング・デイリータスクリスト

複数のデイリータスクリストを用意して、交互に回す手法です。

交互に触ります

ルールは以下の二つです:

一つ消化するたびにタスクリストが切り替わるため、スイッチングとの名前がついています。

何が嬉しいか?

迷いと怠けを軽減できることです。

デイリータスクリスト単体では、自由度が高すぎるために先送りが頻発します。たとえば仕事と、家事と、こまめな休憩の 3 つをまんべんなくこなすことはできないでしょう。

無いよりははるかにマシですが、あるからといって、あらゆるタスクを消化できるものでもありません。

もう少し消化の確度を上げたいのなら、もう少し制約を強くする必要があります。しかし、せっかく融通の利きやすいやり方を使っているわけですから、あまり強い制約は好みません。

スイッチング・デイリータスクリストは、ちょうど良いバランスで、ちょうどいい制約を提供します。

以降からはスイッチング・デイリータスクリストを実現し、運用していくための詳細を見ていきます。

原則

押さえておきたい事柄を、原則としてまとめます。

2枚である必要はない

冒頭の説明では「交互に」と、2枚であるかのように書きましたが、3枚以上でも問題ありません。

ただし切り替える順番は固定です。端に到達したらループします。

切り替えは一定方向、かつループする。

リストはクローズドであること

スイッチング・デイリータスクリストでは以下のような流れで回していきます。

すでに洗い出された項目から選んで消化する、ということです。

別の言い方をすると、各リストは事前に洗い出しておく必要があります

たとえば一日の最初に洗い出しておき、日中は一つずつ消化していくのです。途中で項目を追加してはいけません。 ※やり方はあります。後述します。

リストには項目の追加や削除を許す「オープン」と、許さない「クローズド」があります。スイッチング・デイリータスクリストは後者のクローズドで運用します

切り替えをサボらない

スイッチング・デイリータスクリストの肝は一項目消化するごとに切り替えることです。この切り替えをサボってはいけません。

可能ならツールの力で、自動で行いたいですが、現状そのようなツールはありません。

切り替えをサボらず行うための仕組みは妥協しないでください。

たとえばアナログで運用する場合、各リストは同じサイズの紙やカードで作って、一番上の分だけ見えるように重ねて置けば良いでしょう。一番上しか見えないので、切り替える意識も働きます。

各リストを横並びして俯瞰したくなるかもしれませんが、やめましょう。スイッチング・デイリータスクリストは、常に1枚のリストとだけ向き合います。この制約の強さが肝です。複数のリストを同時に俯瞰してはいけません。

この強い制約があるからこそ、切り替えという営みが機能します。

運用例

実例がないとわかりづらいので、いくつか挙げます。

2枚の場合

「仕事」と「家事」

たとえばこんなイメージですね。

仕事を一つ消化 → 家事を一つ消化 → 仕事を一つ消化 → ……、と回していく。

「仕事」と「家事・休憩」

「デスクワーク」と「気分転換」

3枚の場合

「仕事1」と「仕事2」と「家事」

「退屈な仕事」と「面白い仕事」と「休憩や家事」

4枚の場合

「コミュニケーションツール確認」と「仕事」と「情報とメモの整理」と「仕事」

ちなみに、コミュニケーションツール確認のリストは、こんなイメージです。一つずつ消化していき、全部消化したら今日はもうおしまい(それ以上は確認しない)ことになります。

この人はたぶんTeamsがメインなのでしょう、またメアド1も重視してそうです。

1日の流れ

スイッチング・デイリータスクリストを運用した場合の、1日の流れも見てみましょう。 ※デイリータスクリストとほとんど同じです。

拡張性

高度なトピックスになります。

スイッチング・デイリータスクリストはモジュラー的です。リストという単位を部品として、どう使うかを組み合わせていくことができます。

具体的には以下の概念があります。 これらを使うことで、お好みの運用を構築することができます。

デッキと手札

デッキは「自分が持つリストすべて」です。

手札とは「今日使うリスト」です。

手札はデッキから選びますが、これがスイッチング・デイリータスクリストとなりますので順番があります。 また、上述したように同じリストを複数枚使っても構いません。

手札とデッキ

リストとユニット

スイッチング・デイリータスクリストは、実はユニットという単位で切り替えを行います。

ここまで説明したのは1ユニットの中に1つのリストだけ入っているパターンです。

ユニットには1リストしか入ってないので、必ずそれが使われる。

ですので、実は1ユニットの中に複数のリストを入れて、どのリストを使うかを選ばせることができます。

現状、スイッチング・デイリータスクリストを実現するツールがないので、私たち自身が選ぶしかないのですが、将来ツールが出来た場合は「ランダムで選ぶ」など、多彩な選び方が可能となるでしょう。

真ん中のユニットが、たとえばランダム選択だとします。 1/2の確率で、赤のリストを2回連続で行うことになるでしょう。

Q&A

よくある疑問をQ&A形式でまとめます。

Q: 割り込みにはどう対処する?

Ans: イレギュラーリストをつくるか、その場で処理します。

その場でさっさと処理した後に今のリストに戻ってくるか、それができないならイレギュラーリストに入れておきます。

イレギュラーリストとは、割り込み内容のみを記入したオープンなリストです。

イレギュラーリストを4番目に置いている例。 この場合、割り込みは4番目にリストに切り替わったときに一つ対処する形になります。

そもそもスイッチング・デイリータスクリストは割り込みにあまり強くないことに注意してください。割り込みが頻発するような状況では正直使えません。

Q: デジタルが良い?アナログが良い?

Ans: どちらでも可能です。

所詮は「リストを一枚ずつ相手にする」「一項目潰したら次のリストに切り替える」というだけの代物なので、アナログでも十分運用できます。

ポイントは、すでに述べましたが、スイッチング・デイリータスクリストの制約をちゃんと守れるかどうかです。意外とアナログの方がやりやすかったりします。デジタルだと俯瞰性や操作性が高すぎたり、身体性が無かったりして制約が効きづらいのです。

ですが、スイッチング・デイリータスクリスト用のツールやアプリが出たらデジタルで、それこそスマホで運用できるようになるでしょう。

Q: 運用中、空になったリストはどう扱えばいい?

Ans: スキップしてください。

物足りないからとか、バランスが悪いからといって無闇に増やしたがりますが、やめましょう。

仮に物足りなかったり、バランスが悪かったりするなら、それはセットアップ時の洗い出しが甘かったことになります。その日はそうだったと諦めて、明日以降また調整しましょう。

すでに述べたとおり、スイッチング・デイリータスクリストはクローズドなリストとして運用します。項目を後から増やしてはいけません。これを許すと容易に形骸化します。