1on1ミーティングは有名な取り組みとなりましたが、形骸化や失敗もしやすいです。
上手くやるための手法としてフリーな1on1を紹介します。
1on1について軽く振り返っておきます。
1on1(1on1ミーティング)とは、1対1で30分~60分くらい行うカジュアルなミーティングです。
シリコンバレー発祥で、国内では当時Yahoo!の取り組みから広まったと思います。
話す内容は主に「雑談派」と「キャリア派」に分かれます。 雑談派は、心理的安全性やエンゲージメントの向上を狙います。 キャリア派は、従業員各々の主体的なキャリア形成を促します。
1on1をどのように行っているかは、組織によって違います。 1on1を見れば、その組織の文化がわかると思います。
次のとおりです。
逆を言えば、限界を越えるためには、以下のようなあり方があれば良いことになります。
これらを取り入れたのが、後述するフリーな1on1です。
本題です。
フリーな1on1とは、従来の1on1の限界を突破した、より自由で融通の利く1on1のあり方を指します。
具体的には、以下を満たします。
必要なのはシステム、啓蒙、マッチング方法の拡充の3点です。
最もかんたんなのは、全社的にグループスケジューラーが導入されている状態です。
OutlookやGoogleカレンダーはよく使われているでしょう。この状態だと、社員は誰でも、他の社員の予定を確認したり、勝手に予定をぶっこんだりできます。
この状態であれば、フリー1on1の導入はかんたんです。というより、すでに可能です。各自、やりたい人と勝手に予定を調整してミーティングをすればいいからです。どちらかと言えば、後述の啓蒙とマッチングが重要となります。
もう一つの手段が、専用のツールを使うことです。
たとえば Kakeai や TeamUp などがあります。
他にも1on1ツールは多数存在します。いずれにせよフリーな1on1は想定されていないためそのままでは運用できません。運用には工夫が必要でしょう。導入する前に、運営元に相談してみるのが良いでしょう。
地味に重要なのが、フリーな1on1のやり方と考え方を全社員に啓蒙する部分です。
特にいつでも、誰でも、誰とでも、何回でも使えるという考え方は定着しづらいので、口酸っぱく言うくらいが良いと思います。
私たちサラリーマンは、大半が受身体質でルール至上です。フリーな1on1を一度理解しただけでは行動に繋げられません。トップ層から「やってもいいんだよ」と明示的に許可することで、ようやく動けるようになります。
ということは、トップ層が「フリーな1on1をしてもいいぞ」と腹をくくる必要があるということです。
次に強要しないことも周知してください。
フリーな1on1の目的は、融通の利く1on1が行えるという余地をつくることです。これを使う、使わないのは社員側の自由です。 ※もちろん戦略的に全員にやらせるのはアリ
しかし、戦略であっても、全員参加含む強要はしないことをおすすめします。強要は容易に管理に繋がります。そもそも管理的になるせいで冒頭の限界が生じていたはずです。
もう一つ、重要なのが用語を定義することです。共通言語をつくるといってもいいでしょう。
「フリーな1on1」のことは何と呼べばいいでしょうか?そのままでもいいですが、愛着が湧く名前だと良いですよね。ただし、下手な名前だと寒いだけですので、自信がなければ「フリーな1on1」「フリー1on1」で良いでしょう。
共通単位もつくると良いでしょう。たとえば「1on1」という言葉を「1対1で、30分厳守で行うカジュアルミーティング」と定義すれば、普段の会話でも使えます。
「じゃあ1on1やるか」と言ったら、それは「1対1で30分でやるか」に等しいです。30分だと保障されているので、やる側もやりやすいです。
私たちはビジネスパーソンであり、1on1とはいえ時間感が読めないのはいただけません。なので共通単位として定めてしまって、周知してしまった方が良いです。物足りないなら2回分、3回分確保すれば済みます。
フリーな1on1そのものは「各自好き勝手に1on1してもいいよ」を述べているだけですが、これだけだと実際使いこなせる社員は限られます。
1on1は、言ってしまえば二者間マッチングです。なので1on1を盛り上げたければ、マッチングの方法を拡充すればいいと言えます。
方法は様々存在しますし、つくればよいですが、以下に例を挙げます。
よくある疑問をQ&A形式でまとめます。
Ans: 出てから考えましょう。
やりもしない、できてもない段階であれこれリスクを恐れていては何もできませんし、できても管理的で窮屈で形骸化しやすいです。
まずはフリーな1on1をやりましょう。その上で、問題が出たのなら、それはそのとき考えれば済むことです。もちろん迂闊なチャレンジが許されないものもありますが、フリーな1on1は、所詮は内部のやりとりにすぎません。
Ans: いきなり向上させるのは無理ですし、そもそも対面を増やしてもエンゲージメントは向上しないです。
啓蒙の項でも述べたとおり、全員参加は管理を生み、管理は限界と形骸化につながります。フリーな1on1はツールであり、手段として存在すること、そして実際に使えることが重要です。
まずはやりたい人が使うだけで構いません。これで色々データや声が取れるので、それから次を考えましょう。