workhack2.0

より優れた働き方や、各チーム各個人に合った働き方を模索したいですが、「働き方を改善する」と言われても何がわからないのかがわかりません。

ここに明快な観点を与えるのがやり方とゴールのマトリックスです。

マトリックス全体

働き方は「やり方」と「ゴール」の二軸から 4 パターンに分かれます。

やり方と働き方のマトリックス

この 4 つのパターンを知っておくと、状況や適性に応じて使い分けることができます。

また、マネージドやストラクチャードなど従来の管理的なあり方は現代では望ましくありません。窮屈や、退屈や、卑屈を誘発します。率直に言えば仕事が楽しくなくなるし、そもそも管理はウザいことです。

クエスティブやエクスプロラトリといったあり方を知っておくと、ここから脱せます。一歩先を行くことができます。これらは脱管理的であり、管理を行う管理者本人の荷を下ろすことにも繋がります。win-winなのです。

それでは各パターンを見ていきましょう。

1: マネージド

マネージド(Managed)とは、ゴールが存在する上、やり方も管理されるというザ・管理的なあり方です。

従来、仕事というと、これを思い浮かべがちですし、これをやってしまいがちですが、現代ではアンチパターンであることが多いと思います。

やり方を管理されるのはウザいのです。行き過ぎるとマイクロマネジメントと呼ばれたりしますが、これはハラスメントにしてもいいくらいの害悪な行為です。

たとえば、仕事術を紹介する当サイトが、皆さんにこの仕事術をやれと強要したらどうでしょうか。仮に内容が正当であっても、納得行かないと思います。大前提として、私たちは人間であり、ひとりひとり最適なやり方があります。仕事だからといって、この領分を無闇に犯していいものではありません。

そんなことはわかっているはずなのに、いざ、管理職など管理の立場になると、中々できません。すぐに管理を課してしまいます。そしてそれを「仕事だから」と正当化します。

マネージドは現代でも蔓延し続ける病の一つです。抗うのは容易ではありません。

かんたんにチェックしましょう。あなたが管理者だとして、部下に、一ヶ月後に終わらせてほしい大きめな仕事(資料でも何でもいいですが何かをつくる系)を任せたいとします。このとき、どのように管理しますか?

「1ヶ月後、11/6 までに完成させてね」という締切は伝えるとして、それ以外の話です。

色々あると思いますが、これらは全部管理的な営みです。特に 2: 以上を課した場合、あなたは管理脳が染み付いています。

かといって、「じゃあ他にどうすればいいの?」「放置するの?」と思われるでしょう。他のパターンを知らないと成す術がないように感じてしまいます。

ですので、このマトリックスの他のパターンを使います。

2: クエスティブ

クエスティブ(Questive)とは、ゴールが存在するが、やり方は自由というあり方です。

詳細は以下記事を参照してください。

クエスティブ(Questive)な働き方

クエスティブは多くの場合、もっともバランスの良いあり方です。やり方が自由なのでマネージドの弊害はありませんし、ゴールは決まっているので無闇に迷うこともありません。

仕事では基本的にクエスティブをデフォルト(第一の選択肢)にするべきだとさえ思います。

3: ストラクチャード

ストラクチャード(Structured)とは、ゴールが決まっていないのにやり方は管理されているというあり方です。

わかりやすいのはルール、プロセス、慣習・慣例、その他伝統といったものです。特に組織が大きかったり、歴史があったり、管理側や管理脳が強かったりすると「明示的・暗黙的な制約がやたら多い」状態になりがちです。

これは必要があって構造化しているわけで、必ずしも悪いわけではないのですが、この状態で、ゴールのない仕事をすると悲惨です

新規事業でも、業務改善でも、あるいはChatGPTを調べるなど調査報告でも構いませんが、ゴールのない仕事はよくあります。

特に現代では増えているでしょう。新規事業部門でもない一般社員の人でも、新規事業について考えた(考えさせられた)ことのある人は多いのではないでしょうか。

ゴールのない仕事では主体性が必要です。ゴールという道標がないので測れないですし、各個人にも強みや弱みや事情があることも踏まえると、各個人に合ったやり方で、主体的に、ガンガン(あるいはマイペースに)進んでいくのが最適解になります。

ここに管理は要りません。むしろ邪魔です。重要なのは各自のベストエフォートを最大化することです。

そういうわけで、この状態はそもそも望ましくありません。少なくともやり方は自由にする必要があります。となると、パターンとしては 2: のクエスティブか、4: のエクスプロラトリに移ることになります。

クエスティブで済ませたい場合は、何かしら仮のゴールを設定する必要があります。仮のゴールさえも設定できない場合は、エクスプロラトリでひとまず探索してから考えます。

4: エクスプロラトリ

エクスプロラトリ(Exploratory)とは、ゴールも決まっておらず、やり方も自由なあり方です。

要は何も決まっておらず、自分達で探索していかないといけない状況です。自由度が高いとも言えますが、これに耐える、かつ続けることのできる人は少ないと思います。現代人の価値観では、まだまだ理解しづらいものだからです。

仕事術2.0』では、エクスプロラトリは新しい潮流だとしています。

詳細は以下記事を参照してください。

ウォーターフォール、アジャイルに続く潮流 「エクスプロラトリ」

かんたんな内容ではありませんが、今後探索的な場面は増えてくると思います。先取りできると強いです。

エクスプロラトリを身につけるための、端的な方法は、すでに探索的な営みに慣れている人と対話すること・または指導を請うことです。

個人で活動されているクリエイターや研究者の方が当てはまります。ただし、プロとして、明確な締切に基づいて仕事をする人は当てはまりません。それはただの仕事であって、探索ではないからです。

どちらかと言えば、趣味で活動されている方の方が適切です。趣味でものづくりをしているクリエイターや、在野研究者などですね。彼らは仕事でもないのに、創造という難しい営みを長期間続けている超人です。探索の名手とも言えるでしょう。

彼らを探して、コンタクトを取りましょう。必要ならお金を出しましょう。そしてエクスプロラトリという言語化を見せて議論すれば、探索とはどういうことかがおわかりいただけるかと思います。

もちろん、すでに個人で探索的に活動されている人がいるなら、その人で構いません。皆さんのチームや部門にも、そのような人が一人くらいはいるかもしれません。