workhack2.0

DX(デジタル・トランスフォーメーション)の本質は二つあると思います。

1: 敏捷性の獲得

アジリティと呼ばれたりしますが、より素早く結果を出せるようになります。

なぜ素早く出せるようになるかというと、

です。

デジタルは早い

デジタルは物理世界の制約を受けづらいため、より早く動かすことができます。地球の裏側に届けたり、いくらでも複製できたりしますよね。

インターネット、パソコン、スマホの普及により、舞台も電子化しています。ここで使われるソフトウェアも同様に、物理制約を受けづらいので、早くつくれます。もちろん試せますし、届けるのもかんたんです。そもそも動かし続けることができますから、大量の処理や自動化もお手の物です。

たとえば建築物であったり工業製品だったりを1日で何回も作り変えることなど不可能ですが、ソフトウェアならできてしまいます。それくらいに早く動ける世界です。

GAFAMが覇権を取れているのも、このデジタルの力を一足早くフル活用して人々の生活に浸透させたからにすぎません。

自分達でつくりやすい

ソフトウェアはパソコン一つでつくることができます。

ソフトウェア開発はエンジニアの特権であり、技術的な企業に丸投げする構造も主流でしたが、近年ではそうでもありません。

たとえば以下の動きがあります。

象徴的な言葉が内製化でしょう。

従来は技術的な企業に丸投げするのが当たり前でしたが、これだとコミュニケーションコストがかかるし、かけた割には伝わらないしイマイチでした。

もし「わかってる」自分達でつくれれば、この問題は軽減できます。幸いにも、「つくれるようになる」ことが現実的なコストで行えるようになりましたから、じゃあそうすればいいわけです。あるいは、つくるまでもなく、既存のソフトウェアを使って使い方を工夫するだけで何とかできたりもします。

2: 変化耐性の獲得

DXを推進するとは、我々がデジタルの流儀に合わせて生きていくことを意味します。

変化が早い世界

前述したとおり、デジタルは物理世界とは違った世界観です。

早く動けることの他にもう一つ、変化が早いという特徴もあります

早く動けるということは、それだけ世界の動きも早いわけですし、デジタルは構造上悪さもしやすいですから犯罪も多く、これを防ぐためのセキュリティ対応ももちろん早くやらなければいけません。変化も早くなるのは必然ですね。

そういう世界なのです。デジタルの世界を生きるとは、変化の早い世界で生きることを意味するわけで、こんな世界で生きていれば、変化など当たり前になります。

改善や変革をしやすい

変化と書きましたが、何が変わるかというとやり方と考え方です。

デジタルではソフトウェアという道具を使うわけですが、このソフトウェアの一部または全部がよく変わります。つまり道具がよく変わることを意味します。

日々の考え方は行動が司り、日々の行動は道具が司っています。その道具がよく変わるので、行動も変えざるをえません。行動が変わるとなると、考え方も変わります。リモートワークの台頭は記憶に新しい人も多いでしょう。

さて、このような世界に身を置いていると、やり方や考え方は変えられるのだという視座に立てます。実際、変えられることに気付きます。

誰かのソフトウェアを買って使ったり、使い方を工夫したりするだけでもいいですし、前述した内製化のように自分達でつくってもいいわけです。もちろんつくれる企業にお願いしてもいいです。

ともかく、変えられるのです。

かつ、変えるべきです。デジタルという巨大な市場と便宜を享受したいなら、デジタルの流儀に変えていかねばなりません。

DXにおいて、よく「ビジネスモデルの変革」が強調されますが、これはデジタルの世界に入りなさい、と言っています。

デジタルが無かった頃につくった古いビジネスモデルや組織体制ではなく、デジタルありきの、デジタルに頼ったあり方に変えていこうよ、ということなのです。

(関連記事)

DXは投資次第だという話です。

DXが進まない理由は人材不足じゃなくて、経営層が無能なだけ

DXは「ソフトウェアという道具を使ってやり方や考え方を変える」ことですが、道具はソフトウェアだけではありません。

当サイト『仕事術2.0』では、様々な仕事術(仕事のやり方と考え方)を扱っており、DXではカバーできない視点と領域にリーチします。

たとえば、原始的に対面で口頭でコミュニケーションを行うスタイルからの脱却を紹介しています。

AX(Async Transformation)

DXに限らず、ソフトウェア開発における潮流がビジネス一般に持ち込まれることはよくあります。ソフトウェアはそれだけ強力なものです。

「アジャイル」もその一つであり、当サイトでも端的に本質を解説しました。

ビジネスとしての「アジャイル」の本質