「課題と問題の違いは何か」と言われて、答えられるでしょうか。
言葉遊びはどうでもよくて、重要なのは「そういう感じの言葉」に微妙なニュアンスの違いがあることです。
これを端的に把握するために、マトリックスをつくりました。
上記の二軸でマトリックスをつくれます。
課題と問題のマトリックス。
課題とは 1: Subject と 4: Issue のことです。以下記事でもまとめました。
問題とは 2: Problem と 3: Object のことです。別記事はなく、本記事で解説します。
以降では各パターンについて詳しく見ていきます。概要の解説と、どう向き合えばいいかをお伝えします。
課題の一種であり、背負わされたお題を指します。
「お題」であるため内容は多岐にわたります。学生の場合は宿題として課されたものだったりします。
また、読書感想文における課題図書(選んでいい本)を指定されることがありますね。これは「読書感想文」という課題(宿題)を指定され、さらに何の本を使えばいいかという手段も指定されています。
「お題」は色々あるのでどうでもよくて、本質は誰かによって背負わされるという点です。当然ながら自分の納得感とは無関係なので、捨てるという選択肢もありえます。
実際、学生も戦略的に宿題をサボったりしますよね。真面目な学生はそのような発想は抱きませんし、通常は捨てない方が無難ではありますが、それでも「必ず背負いきらなければならない」なんてことはありません。
とはいえ、Subject は通常は「何らかの場において」「全員に課される」ものなので、素直に背負わないとペナルティ(失格など)を食らいがちです。ということは、ペナルティを食らってでも背負うのをやめたいかどうかを判断することになります。
実際はもっと融通が利きます。背負わされた荷物を途中まで運んでおわりにする(全く運ばないよりはマシ)とか、誰かに運んでもらうとかもできるわけです。
問題の一種であり、背負わされたトラブルを指します。
「お題」ではなく「トラブル」なので、通常 Subject よりも厄介です。要は誰かが抱えるトラブルを背負わされています。トラブルということは、その誰かは具体的に困っているわけで、無視するとその誰かの状況が悪化します。
誰かのために肩代わりしてあげるか、それとも悪化させてでも肩代わりをやめるかを選ばねばなりません。
トラブルを捨てるかどうかの判断は大変ですし、問題一つ一つも大変ですのでトラブルの総量を減らすのが大事です。具体的には発生源(トラブルを背負わせてくる誰か)と特定した上で、付き合う数と距離を調整します。
生活や仕事が上手くいかない人は、たいていはこのバランスが狂っています。純粋に発生源と付き合いすぎ・発生源に近づきすぎです。
取捨選択は物相手ならわかりやすいですが、実は人や居場所であっても同じことです。
問題の一種であり、見つかったお題を指します。
自分の行動によって見つかったお題であり、そのお題をどうするかは自分次第です。最もかんたんなのは「すべてを無視する」ことですし、通常それでも生活に支障は出ませんが、一部の人にとってはそうもいきません。
たとえばクリエイターの人は、新しいアイデアの種を日頃から集めることが重要でしょう。日々目に入ったもの、特にふと「気付いた」ものに対して、待てよ、と足を止めて向き合えるかどうかが創造性の分かれ目となるはずです。
これを噛み砕いて言うと「アイデアをメモする」や「違和感を言語化する」になります。
このように、Object は何かを進展させるためのヒントとして捉えることが多いです。そういう意味で、(強引ではありますが)問題の一種としています。
クリエイターの例は言わば「創造的な問題(問題の候補)」であり、一般人に縁はありませんが、これが「洗濯の洗剤切れてるの忘れてたのを思い出した」であれば、縁があると思います。軽微ですがこれも問題ですよね。
要するに、Object はメモするなどしてちゃんと捉えることが大事です。これを捕捉(キャプチャー、Capture)といいます。
捕捉をしないと、基本的に Object は忘れ去られます。最悪全部無視しても生活に支障は出ないか、大きな支障にまでは至らないと思いますが、それでも上述のとおり、創造性や細かい QoL の向上という点ではクリティカルです。
課題の一種であり、見つかったハードルを指します。
自分自身で行動していて、ふと(あるいは遠目から)ハードルが見えてきたというニュアンスです。
基本的にハードルを越えないと先に進めないので、進むしかありません。ビジネスや経営でも行動の重要がよく説かれますが、それはこの Issue を指しています。自分が進んできて、見えてきたハードルなんだから、(本当に先に進みたいなら)越えるしかねえだろというわけです。
一方で、実はハードルを越えなくてもいい回り道があるかもしれません。よほど妙案を思いつくか、そうでもなければ詳しい人から聞いて教えてもらうことで可能です。前者に期待をしないのなら、これも実質「詳しい人を探す」「聞く」という行動をするかどうかの話になります。
もう一つ、マネージャーなど複数の「前進する人達」を管理する立場の場合は、Aさんのハードル、Bさんのハードル、AさんとBさんの両方を遮るハードルなど、皆のハードルを認識する力が要求されます。
別の言い方をすると、AさんやBさんがどういう方向を向いて進んでいるかを知らねばなりません。知った上で、そこを見渡すことでハードルが見えるからです。逆に、ここを知ることができず、見当違いのハードルがこの先あるぞと言ったところで、AさんやBさんには刺さりません。
と、強引なたとえが続きましたが、要はAさんやBさん(あるいはこの人達が向き合っている仕事)のことをちゃんと知れないと、無能の域を出ることができません。