仕事でもチャットが使われるようになって久しいですが、チャットでは「痒いところに手が届かない」ことがあります。
手が届くようにするための細かい機能や概念を **Fine Communication **と呼びます。Fineとは(粒度が)細かいという意味です。
チャットにおける、Fine Communicationの例を3つほど紹介します。
時限消去メッセージ(Time-Limited Message, TMM)とは、一定時間経過後に削除されるメッセージを指します。
私たちはメッセージがずっと残っているだけでも疲弊します。いつ誰に読まれるかわからないとの不安があるためです。また「出世競争」の概念がある企業では、揚げ足を取られないためにできるだけ残したくないという心理も働くことがありますし、昨今はDiscordコミュニティなどクローズド化も進んでいます。
この疲弊感を減らすのがTMMです。
疲弊感を減らす目的であれば、もっと短くても良いでしょう。たとえば一週間後、2日後といった短期間を使えば、有意に効果を感じられるでしょう。
ネストした公開設定(Nest Visibility)とは、ビジネスチャットにおける「ワークスペース(チーム)」「チャンネル」といった組織単位の中に、さらに「一部メンバーのみに伝える」範囲指定を追加したものです。
違い:
情報共有を阻む課題として「DM、プライベートチャンネル、グループチャットの乱立」がありますが、その一因は単に関係者を素早く招集できないからだと思います。
ネストした公開設定を使うと、普段使っているワークスペースやチャンネル内から指定の人だけを集められます。かんたんに行えます。たとえばメンバー一覧から選択させる UI を使えば良いでしょう。
かつ、これでつくられた場は「一時的なグループチャット」であり、一段落したら閉じることができます。また閉じることを推奨します。閉じたあとは Read only となり、新しく投稿したりメンバーを追加したりはできません(ので安心です)。
この「一時的なグループチャット」をコクーン(cocoon)と呼びます。
仮にネストした公開設定を多用する場合、ワークスペース内やチャンネル内には多数のコクーンができるでしょう。すでに述べたとおり、新しくつくるのがはるかにかんたんだからです。
コクーンは誰でもつくれますし、用が済めばすぐに閉じれますし、タイトルもつけられます。いわば小さな会話片(スニペット)として機能します。グループチャット内で長々と会話を繰り広げるよりも、はるかに読みやすく言及しやすいのです。昨今、Obsidian や Cosense などのネットワーク型ノートも台頭していますが、同じノリで繋いでネットワーク化していくこともできます。
さらに、コクーンのタイトルと接続は個人設定です。つまり、🐶さんが設定した内容と、🐱さんが設定した内容は違います。あくまでも各個人が好き勝手に整理するものです。これにより、整理しない人はそのままでいいですし、したい人は自由にできます。争いが起きません。
ありません。
ですのでチャンスです。ぜひ、あなたの手でネストした公開設定を実装してください。新たなチャットツールとして覇権を取れるポテンシャルさえあると思います。
ステータス化(Statusize)とは、メッセージに状態を導入することです。状態はタスク管理において使われるもので、未着手・進行中・終了といったものがありますよね。
ただし、Fine Communication ではタスク管理はしません。かわりに以下を導入します。
つまり、指定した状態が指定した時間内に見受けられない場合、その人にリマインドが送られるというものです。
たとえば「既読、2日」とした場合、2日経っても開いていない人にリマインドが行きます。「返信、7日」であれば一週間経っても返信がない場合にリマインドが行きます。
一見すると煩雑そうな概念ですが、ステータス化のメリットはタスク管理を減らせることです。誰がどんなステータス化をするか、という点は難しいですが、ステータス化さえすればあとはシステムがリマインドしてくれます。複雑なタスク管理はまかなえませんが、多くの人を救えるはずです。
ありません。
ネストした公開設定と同様、このステータス化を実装したチャットがあれば非常に便利でしょう。ぜひつくってみてください。
ステータス化によりリマインドする際、誰にリマインドするかという対象範囲(スコープ)が悩ましいでしょう。
論点は二つあると思います。