スーパーフレックスよりも、より融通の利くフレックスをご紹介します。
まずフレックスタイム制については、厚生労働省の資料が詳しいです。
『フレックスタイム制 の適正な導入のために』より。
まとめると:
コアタイムのないフレックスタイム制を指します。厚生労働省が定めた正式な用語ではありません。
別の言い方をすると、月の所定労働時間はまだあります。
たとえば月150時間であれば、従業員は150時間分を消費しなければなりません。150時間に満たない場合は、会社にもよりますが欠勤扱いとなるでしょう。
造語だと思いますが、所定労働時間に融通を利かせたフレックスです。また、スーパーフレックスは引き継いでいるため、コアタイムもありません。
例を挙げます:
https://news.yahoo.co.jp/articles/cbcb3cbf72f3cde489b0dd88b14836aec948b3cd?page=2
水産加工会社の事例です。
パプアニューギニア海産の武藤工場長は、働きやすい環境を追求しながらも、経営を維持するため、「2週間で20時間以上働いてもらうこと」というルールを設けているそうだ。
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これは「2週間単位での所定労働時間」を「20時間」にしている、という意味でハイパーフレックスです。
Ans: 融通の利く働き方を手に入れやすくなることです。
ハイパーフレックスの本質は、所定労働時間という経営者優位のルールを緩和できることです。所定労働時間は変えてもいいんだ、変えられるのだとの示唆を与えます。
管理上のメリットもあります。所定労働時間が月単位だと、粗いので管理も雑になりがちです。実態として残業の多い職場も多いでしょう。逆に日単位だと細かすぎて、暇なときと忙しいときの波に対応できません。実は週くらいがちょうどいいのです。もちろん、単位は自由なので、一週間(5日)でも二週間(10日)でも7日でも設定できます。
メリットを体感するために、日、月、週の分けて考えてみましょう。
お題を設定します。
暇なときは2時間くらいで済ませたい。 忙しいときは10時間働きたいとします。
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とします。皆さんの仕事を踏まえても、よほど恒常的に忙しい人でもなければ妥当でしょう。
さて本題です。所定労働時間の単位はどうしましょうか。日、月、週で考えてみましょう。
まず日単位だと上手くいきませんね。仮に7時間と置いた場合、どちらにも対応できません。対応させるためには休暇や残業といった面倒な手続きを経ねばなりません。管理コストもかかります。
月単位だとどうでしょう。経営者目線では、安全に倒したがるので多めに積んでしまいます。月 150 時間もそうで、これは平日 20 日としたら 7.5 時間/日です。暇なときが多い場合は使いきれません。忙しいときはある程度対応できますが、恒常的に忙しい場合はこれでも足りません。
最後に、週単位ではどうでしょう。暇なとき : 忙しいときを、経営者優位で後者を多めにして 2 : 3 に置いたとすると、
2(時間) * 2 + 10(時間) * 3 = 4 + 30 = 34
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週34時間、きりが悪いので30時間にしましょう。月換算だと120なので、150時間よりも低いです。
しかしながら、週ごとに30時間あるので、暇なときと忙しいときをバランス良くさばけます。仮に今週ずっと暇だとしても、1日6時間で済みます。逆に忙しいときでも、10時間勤務を3日使うことができます。それでも足りなければ残業になりますね。
良いバランスではないでしょうか。月120、というと抵抗が強いですが、週30というとそうでもないと思います。単位を変えると、このような心理的な違いを突けます。
このようにして、より総労働時間の少ないあり方を実現できると、「これでもいけるぞ」とわかります。より融通を利かせた働き方をデザインできるでしょう。
ハイパーフレックスは、まさに所定労働時間そのものをカスタマイズするものですから。
意外と知られていませんが、働き方は思っている以上に融通を利かせられます。労働基準法では「働きすぎ」を防ぐための上限を敷いているだけで、下限は敷いていません。1日8時間労働も、月150時間の所定労働時間も、法的には何の根拠もないのです。
だからこそ、スーパーフレックスやハイパーフレックスなど「働き方にメスを入れるもの」は重要です。このような概念と向き合うことで、働き方を変えていいんだとの目線に立てます。
当サイトでもいくつか扱っているので、関連記事として紹介しておきます。
労働時間が少ない = その分給料も減らす、としがちですが、労働者目線では優しくないです。短時間正社員という制度がありますが、これも給料を減らすものであり望ましくない。
給料を減らさず、でも労働時間もっというと負荷を減らすには、を考えています。
フリータイムという「より融通の利く時間帯」を定義しています。働き方のデザインの役に立つはずです。
本質的には「時間帯をどう設計するか」という話でもあります。当サイトではセクションウェアと名付けて、整理しています。