workhack2.0

静かな退職への言及が増えてきました。最近見た記事では、

https://logmi.jp/main/management/331802

これまでは、例えば役職定年を迎えた方や、出世レースから外れてしまった中高年層に多いとされていました。しかし、いま注目すべきは、こうした「静かな退職」状態が、20代〜30代の若手社員の間にも広がってきているという点です。若手層がこのようなスタンスを早期に取るようになっている。これが、いま企業が直面している新しい課題だと捉えています。

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とあります。

この記事に限りませんが、どの記事や書籍も問題の真因を捉えられてないと感じます。

ソフトなストライキであるということ

静かな退職を起こす最大の理由は、生活水準を脅かされてしまうからです。

令和の現在、水準は上がっています。たとえば以下はできますか?

いつの時代も老害がのさばり、前時代の水準を押し付けがちです。現代は給料が低いのに拘束も多いというハードな時代なので、自衛しなければやっていけません。

何なら、ある種開き直って、自衛し続けることで自己主張しています。罪悪感はありません。当たり前の水準を犯されていること自体がおかしいと考えているので、内心は堂々としています。これをソフトなストライキと呼んでいます。

静かな退職を和らげたいなら、待遇を改善すべし

では静かな退職を食い止め、和らげるためにはどうすればいいかというと、待遇改善です。

上述した水準を当たり前に担保できるか? できないなら、それだけの報酬を載せられるか?

無論、すべてをいきなり全員に享受させるのは非現実的でしょうが、少しずつでもやっていかねばならないのです。話はそこからなのです。

そういう意味では、上記記事の続きとして語られている対策は、あまり本質ではないでしょう。

https://logmi.jp/main/management/331803

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この記事に限らず、静かな退職へのカウンターとして「平常よりローパフォーマーだから待遇も低くする」発想が使われがちですが、そうじゃない。

まずは待遇を改善しなさいよ、上述した例くらいは満たしてあげさいよ、こそが本質です。

仕事術を学べ

では、なぜ待遇を改善できないかというと、そうするためのやり方や考え方を知らないからです

たとえば資本主義的な考え方に染まっていると、上の人たちが下を搾取するのが当たり前ですから、下に対して十分還元するという発想が出来ません。

現場の社員の平均給与が350万なのに、役員が2000万といういびつさが生じます。

役員が3人いるとして、1000万にまで落とせば3000万浮きます。これを現場社員のベースアップ +150万に使うと、20人の社員の給与を500万にできます。350と500とではだいぶ違います。静かな退職でセーブすることなく、仕事に取り組んでもらえるでしょう。

たとえば毎日朝型の勤務リズムで、出社もして、残業もして、は標準的な働き方とされていますが、唯一ではありません。他の働き方は色々あります。

そもそも皆で合わせる必要さえありません。そのためには非同期的にやりとりを行う術を知らねばなりません。ツールの整備も必要です。特にITは避けては通れません。

当サイトでも以前解説しました。

静かに退職する若者たちを動かす仕事術

当サイトはまさに仕事術(仕事のやり方・考え方)を扱っており、大いに参考になるはずです。

もっとも直接使えるとは限りませんが、仕事術を自分なりに見直して、カスタマイズして、柔軟に使い分けていく、何なら自らつくっていくとの視座には立てます。

大胆に言えば、仕事術の視座に立って、柔軟に運用していくことは現代のリテラシーです。これがないというのは、PCやスマホ使えません(ITリテラシーがありません)というくらいに深刻だとさえ思います。

令和の水準

そういえば先日、仕事詩として書いていました。

しごとし『令和の水準』より

水準の向上としてわかりやすいと思います。

仕事だからといって手が出る人は論外ですし、無闇に怒鳴り散らすのも論外ですよね。しかし、水準をアップデートできてないと、殴ったり怒鳴ったりしてしまうのです。そういう業界や会社をブラックと呼びます。

水準はアップデートされています。みなさんは更新できていますか? ブラックの、老害の仲間入りになってはいませんか?

今一度、立ち止まってください。 見直してください。 勉強してください。

搾取して成果を出せるのは当たり前です。だからといって戦国時代や王政時代がいいかというと、違うでしょう。いかに搾取を控えめにして、それでも成果を出せるかを考えねばならないはずです。

仕事を牽引するのは、立場や権力を持つあなた達なのです。あなた達がアップデートできなければ、下はついてきません。

(余談) 静かな退職と文化

静かな退職のあり方は国によって異なります。

書籍『静かに退職する若者たち』でも述べているとおり、日本では「いい子症候群」です。問題が起きないよう、表面上は真面目で従順なキャラを被っています。

一方、アメリカではハッスルカルチャーが強くて、もっと大胆に反発します。たとえば全く仕事をしていないのに請求する、くらいの大胆なことをします。戦いです。

中国では、996問題(朝9時~夜9時が週6日)と言われるように、競争と拘束が苛烈で、反動として寝そべり族やネズミ人間のスタイルが生まれました。スタイルで言えば、日本でもミニマリストはありますよね。

いずれにせよ、本質は生活水準が脅かされていることです。脅威への対抗の仕方が文化によって異なるだけで、本質は同じです。