Box の新製品案をFresh Perspective(フレッシュ目線)で提案してみましょう。
本記事は、フレッシュ目線のサンプルです。
要は外部から Box の新製品案を勝手に考えているだけです。しかし、だからこそ生まれてくるものがあります。
また、このように、既存の組織をダシにして案を出すことは、仕事術を考える上で訓練にもなります。といっても、一からキャッチアップするのは大変なので、普段使っている製品が良いでしょう。私も Box Driveを使わなくてもBoxは使えるので、今回選ばせてもらいました。
今後ますますオールインワンが重要になってくると思います。
まず、生成AIの利活用は外せないとして、そうするためにはデータがなくてはなりません。Box は非構造化データの構造化(文書からデータ抽出+メタデータつけて探せるように)を皮切りに、必要な機能を拡充させているようです。
さて、データというと資料や記録と思われがちだが、普段のコミュニケーションでやりとりする分も含みます。これらを集めるには「やりとりで使うツール上で」採取するのがベストです。Box を使う場合、Box でやりとりさせねばなりません。
つまり Box 自体をワークプレイスかつワークスペースにしないといけません。そのために必要な機能を全部集めるオールインワンを目指すことになります。
別の言い方をすると、現状の Box はストック型のデータを貯められるのみです。フロー型のデータも重要ですが、これを貯める機能がありません。
通常、フロー型とストック型は別々のツールが使われますが、Box がフロー型もサポートすれば、全部 Box で完結するというオールインワンを実現できます。
囲い込めるし、よりドメインの濃い事例も増えて、ビジネス拡大に繋げられるでしょう。
日常生活の家事や料理、あるいはスマホアプリがそうであるように、通常はたくさんのツールを使い分けますが、ビジネスで、かつ IT に明るくない場合はその限りではないです。費用面、リテラシー面などの問題で、必要なツールを全部揃える&使いこなすことができないのです。
よって、そのコストと手間を抑えるオールインワンが求められます。すでにMS365、Google Workspace、サイボウズのグループウェアなどニーズはありますよね。特に組織が大きくなるほど、この問題も大きくなりますからなおのことです。Box もまさに大企業向けが伸びているとのことで、適切でしょう。ここを目指せると思うのです。
そろそろ問いを立てましょう。
オールインワンとしての Box を目指すとした場合、足りないのは何か?
それはコミュニケーションの機能とバージョン管理の機能です。
コミュニケーションの機能
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これをカバーする製品として、Box Baton を考えます。
バトンとはリレー競争で引き継いでいくバトンのことです。
バトンを使ったコミュニケーションを考えてみましょう。
このようなソフトウェアをバトンウェアと呼んでいます。
つまり Box Baton とは、Box 内でバトンウェアを構築しませんかという話です。
典型的には、文脈としてBox内に資料を置いてそのポインタを記すことになるでしょう。
回覧板のイメージがわかりやすいと思います。自分にバトンが来たら、応えて、次の人に渡します。あるいはバトンの設定で、自動で回してもいいでしょう。
もちろん、その他細かい挙動は設定できるので安心です。バトンを渡せる範囲を指定したり、誰が何を書いたかを見えないようにしたり(逆に見えるようにするのもアリ)など。目的に応じて自由に調整できます。
バトンウェアの良いところは、タスクとして処理されやすいところです。メールやチャットのような「単にメッセージが届いた」よりもわかりやすいのです。必要な文脈はバトンの中に入っていますし、設定次第ですが、そのバトンに何が書き込まれているか、また今後どう流れていくかも見えるので透明性もあります。
また「好きな人に渡してください」もできるので、偶発性も期待できます。総じて、コラボレーションが加速します。
Ans: しません。
ビジネスチャットはすでにシェアが強く、機能も豊富なので、今さらキャッチアップするのは苦しいです。
チャットとは異なるアプローチで「コミュニケーションに使える」を開拓せねばならないのです。今回はバトンを中継していくリレーのメタファーを使って、Box Baton にしてみました。
※ちなみに、すでに Box Relay があります。リレー(中継)のコンセプトは理解できるはずです。
コミュニケーションの機能
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もう一つ、Box Q&A という製品でもカバーしたいです。
Q&AサイトのQ&Aです。これをBox上に構築します。
フォルダ上にQ&A機能をつけて、コラボレータなら誰でも質問回答ができるようにします。
Q&Aというジャンルについて整理しておきましょう。当サイトではQWINCS ~コミュニケーションツールの主な選択肢~として解説しています。
Baton はバトンをつくる人が、誰に渡すかを決めます。委譲ドリブンと呼びます。また誰に渡すかを委ねることもできるので越境的・偶発的です。
Q&A は質問を見た人が答えられそうなら答えてくれるというものです。質問ドリブンと呼びます。「誰」は意識しません。重要なのは回答であり、回答さえ来るのなら誰でもいいのです。
※もちろん AI でも良いです。し、生成 AI が盛り上がる昨今、未開拓の Q&A を改めて問い直す価値はあります。
このとおり、ドライバーが違います。それでもコミュニケーションを、特にフロー型のコミュニケーションを行う機能である点は同じです。
バージョン管理の機能
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意外と見過ごされがちなのが、バージョン管理――いわゆる VCS(Version Control System)の機能です。すでに Box がサポートする履歴管理ではなく、Git の話です。
Box上にGitの機能をつくるという話です。
Git のデファクトスタンダードは GitHub ですが、リテラシー的・コンプラ的に使えない会社も多いです。
そんな組織でも Box は使えています。なら、Box 上でサポートしてしまえばいいのです。生成 AI が最も生きるのはプログラミングであり、コードはGitで管理するものです。Git ストレージが Box にあると連携もしやすいのです。実際、AWSやAzureも独自の Git ストレージを持っています。
さて、Box がターゲットにしているような大企業では、手を動かせるエンジニア or それに匹敵する力の持ち主も多くいます。しかし、そのためのツールが整っておらず、GitHub も安易に使えません(むしろ禁止されがち)。仮に使えたとしても、オープンソース的なコラボレーションまでは行えません。
この現状は穴場です。すでに大企業に導入されているツール上で Git エコシステムを実現できたら、この人達が力を振るえます。Web 2.0 やオープンソースが世の中を席巻したように、企業内の化学反応も加速するでしょう。Box Git があれば、そういう熱を起こせる製品です、と謡えるのです。
※本当は Git は煩雑なので、よりもシンプルなバージョン管理プロトコル(もちろん互換性のために Git 準拠)を開発したいのですが、高度な話になるので割愛します。まずはデファクトスタンダードの Git で良いでしょう。
社内でオープンソース的活動を実現したものをインナーソースといいますが、インナーソースの実現は非常に難しいです。
Box Git があれば可能です。ちなみに、GitHub Issuesに相当する部分は、Box Q&A でカバーできます。
Box を例に、フレッシュ目線で新製品を提案してみました。Box の中の人も、利用者も、どちらでもない人も、色々と示唆を得られると思います。