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パターン:時間割パターン

サマリー

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背景とアプローチ

アプローチ詳細

設計案

時間割のつくりかたをいくつか示します。

定時間は 8 時間とします。長い場合は各自削ってください。

ミドルコア・パターン

タスク枠は、午前と午後で3時間ずつ設けます。

コミュニケーションについては、その間に一つ確保します。ここでは 2h 確保しています。この時間帯はコアタイム的であり、いつ連絡が来てもいいように過ごさねばなりません。

ASD 部下の場合、その状態でタスクを進めるのは難しいでしょうから、コミュニケーション枠は「誰かとコミュニケーションするための時間」と割り切ります。打ち合わせがあればもちろんやりますが、なかった場合は手持ち無沙汰になります。手持ち無沙汰でも構いません。ASD 部下にとっては、コミュニケーションを行うための時間であり、それなりの準備や練習も要します。手持ち無沙汰による余裕の発生も折り込み、許容してください。

フル活用すると 2h 全部を使って打ち合わせすることになりますが、おそらく ASD 側が耐えられません。休憩は必ず入れてください。昔は「ゲームを1時間したら15分休憩」といわれていましたが、それくらいが推奨です。つまり 2h 枠であっても、実質使えるのは 1.5h(75%)くらいと見ておくと良いでしょう。ここを欲張って、下手に詰め込むと ASD 側が耐えられずに衝突のもととなります。

ミルフィーユ・パターン

ミドルコアの欠点をカバーするために、コミュニケーション枠を前後にも分散したものです。

朝会や夕会のような打ち合わせ型だと負担が高いので、非同期的なテキストコミュニケーションをメインにします。あるいはコーラブル・ミーティングパターンも使えます。

サイクルパターン

ミドルコアやミルフィールとは違って、 タスク→コミュニケーションのサイクルをn回繰り返す というものです。

枠の長さは適宜調整してください。1サイクル2時間(1.5→0.5)もあれば、1.5時間(1.0→0.5)もできますし、もっと短くも長くもできます。しかし、タスク枠が長くしたいならミドルコアやミルフィーユで十分(サイクルでやる意味がない)ので、基本的にタスク枠は短めになるはずです。短めといっても、短すぎると ASD 部下の切り替えが追いつかないので最低でも 1h、できれば 1.5h くらいはほしい ところです。

コミュニケーション枠としては、「確認と次の指示」か「雑談」か「自由時間」の三つを使い分けるといいでしょう。無理に確認や指示をする必要はなく、その場合は余裕をもたせるくらいのつもりで自由に過ごしてもらうか、お互いが望むなら雑談で親睦を深めてもいいでしょう。

最も重要なのが「確認と次の指示」であり、これは誰かが担当しなくてはなりません。つまり、ASD 部下がサイクルパターンで動いていることをチーム全員が理解し、コミュニケーション枠が来たら、誰かが(進捗確認を踏まえた上で)次の指示を出さねばなりません。この点は最も難しい部分でもあり、事前に十分周知しておかないと形骸化します。

端的なのはマネージャーが担当することですが、マネージャーは通常そこまで余裕がないため担当が追いつかず、やはり形骸化します。 サイクルパターンを行うなら、マネージャー以外への分担も必須 と考えてください。もちろん、機械的に当番制にしましょう、などとしてもメンバーの士気がないのでやはり形骸化します。

と、このようにサイクルパターンは実現が難しいので、無理して行う必要はありません。サイクルパターンが必要なのは、短期的な締切が多いような慌ただしい場面です。