コミュニケーション1.0の続きです。
非同期コミュニケーションや情報共有が進まない理由として「コミュニケーションのメンタルモデル」を挙げ、1.0と名付けました。
本記事では、1.0から脱するためのあり方を解説します。
コミュニケーション2.0とは、期待するコミュニケーションです。
何かを明確に期待して、あるいは漠然と期待して情報を残します。
情報は(範囲指定することもありますが)開かれており、いつ誰が読んだり書いたりするかはわかりません。
2.0的なあり方として最も親しみやすいのは不特定多数への発信でしょう。
近年ではインターネットやSNSにより、誰でも行えるようになっています。また、掲示板やコミュニケーションノートや新聞の投書といったあり方は昔からあります。
1.0では、人から人へと直接届けていました。各人の脳内では具体的な「誰か」の想定があり、その想定に基づいてコミュニケーションを行っていました。
一方、2.0では、場を介してやりとりします。人に直接届けるのではなく、場に情報を置いて、それを読んでもらうという形を取ります。
1.0は「想定した相手」に「その相手のための情報」を直接届けるコミュニケーションです。
このように、意図した相手にのみ情報を伝達するという伝達の範囲を想定伝達範囲と呼ばせてください。1.0は、想定伝達範囲が狭いコミュニケーションです。
2.0では想定伝達範囲が広くなります。構造的にそうなります。誰かに直接渡すのではなく「場」に置くからです。場にアクセスされれば見られてしまいます。また、場には情報が残り続けますから、いつ誰に見られるかもわかりません。
非同期コミュニケーションや情報共有は、従来の1.0では行えません。2.0が必要です。
そして、2.0のあり方を受け入れるということは、想定伝達範囲が広くなることを受け入れることを意味します。
2.0という価値観を取り入れるためのポイントは、「誰」よりも「情報」に目を向けることです。
1.0では常に「誰か」を想定していました。これをやめます。
代わりに重要なのは「情報」であると捉えて、この「情報」を育てていくことを考えます。
冷たい言い方をすると、「情報」が育つのなら、誰が読んだり書いたりしても問題ありません。あるいは、特定の誰かを想定する場合であっても、情報を場に置くようにすれば、その誰かと一緒に情報を育てていけます。
1.0 の記事でも描きましたが、以下図でいう右側を目指すのです。
1.0 → 2.0へのシフト。
1.0では、情報は各自の脳内にあります。だからこそ毎回その人と直接コミュニケーションをしてすり合わせるしかありませんでした。これは極めて原始的です。
一方、2.0ではそれを「場」に出すのです。
コミュニケーション1.0は要らない、完全に捨てるべきだ、と言っているわけではないことに注意してください。
1.0も依然として重要ですし、雑談など親近感を育む行為 「グルーミング」など1.0こそが重要となる場面もあります。
さらに進んで、3.0についても整理しました。AIが登場します。