モンスター社員なる存在をマトリックスで整理します。
モンスター社員は「言動の激しさ」と「余計なことをやるか」で4パターンに分けることができます。
モンスター社員のマトリックス
以下、各パターンを見ていきます。
言動が激しく、余計なこともしまくるタイプです。
例:
典型例として精神的安全性が知られています。一方で、優秀ですらない、ただのイヤな奴もいますし、周囲が知らないだけで実は天才だったというケースもあります。
言動はおとなしいが、余計なことはしまくるタイプです。
本質的にはビーストと同じで「傲慢なオレサマ」です。性格や興味により、人に直接絡まないので、一見するとおとなしくて人畜無害に見えますが、その裏では余計なことをしまくっています。
厄介なのは、その「余計なこと」は意外と一人か数人くらいのメンバーや関係者が見ているということです。
心理的安全性の高い組織だと、その人がすぐに相談してすぐに発覚しますが、そうでない組織も多く、下手すると「上司の顧客は知っているが上司は知らない」状況になっていたりします。問題が起きるか、偶然知ったところで、上司は「なんてことしてくれてるんだ」となったり「まさかこんなことする人だったなんて……」とショックを受けます。
まるでウイルスのように水面下で蝕み、あるとき、一気に被害が出ます。
余計なことはしないが、言動は激しいタイプです。加えて、余計どころか必要最小限なことしかしません。それすらもしないこともあります。
その名のとおり、駄々をこねている赤ちゃんのような存在です。たとえば、やたら質問が多かったり、物わかりが悪かったり応用が利かなかったりします。また、一度言われたことも中々身につきません。
ベイビーは確信犯的に「できない自分」「悲劇のヒロイン」を演じていることが多いです。後述するクワイエット(静かな退職)をこなすだけの要領がないので、赤ちゃんを演じることくらいしかできないわけです。
言動がおとなしく、余計なこともしないタイプです。必要最小限のことはしますが、それ以上はしません。
いわゆる静かに退職する若者たちを動かす仕事術を指します。書籍『静かに退職する若者たち』の言葉を借りると「いい子症候群」で、競争や多忙から降りて無難に生きるために無難な演技をします。
演技の質も、組織や仕事への適応も高く、1on1 でも露呈しないほど「いい人」に見えます。つまりは要領を持つので、いざとなれば大体な行動にも出れます。たとえば、全くその素振りがなかったのに、いきなり退職したりもします。
続いて各タイプの対処法を見ていきます。
前提として、管理できる相手ではないので、管理することは諦めてください。上手く共存するか、その価値がなければ全力で追放するかの二択です。
中途半端に放置すればするほどチーム全体の被害の総量は増え続けるので、迅速にどちらかを選んで厳しく対処するべきです。
共存するほどの価値がある――たとえば有能である場合は、共存を考えます。
基本的にはアダプター戦略が良いでしょう。
つまり、ビーストと接する人を必要最小限にします。ビーストゆえに野放しはできないはずなので、あとはもう誰が接点になるかという問題なのです。その上で、ビーストには自由に行動してもらい、その成果を必要に応じて拝借する形が良いと思います。
とにかく、チームの一員として平等に扱おうなどとは考えないことです。日本の価値観としては平等主義が強いですが、それで上手くいくほど甘くはないので、特別扱いに踏み切ってください。
※野放しが許されるのであれば、実はそうした方が良かったりします。上司の責任ではなく、本人の責任に帰着するほど特進させるのです。そのビーストが有能であれば、結果はすぐに出ます。荒れるとは思いますが、本人の責任なので正直どうでも良いでしょう。
共存の価値がない場合は、全力で追放しましょう。
日本では解雇のハードルは非常に高いですが、社内で別のプロジェクトや部門に移ってもらうよう仕向けるくらいなら工夫次第で可能でしょう。おそらく、ビーストは、チーム内の総意で「敵」とみなせると思いますので、協力も得やすいはずです。
注意したいのは、ビーストは、プライベート(SNSなど)でも影響力や発信力を持っていることが多く、下手な手を打つと会社レベルで面倒くさいことになりかねないことです。ビーストの意思で、自分達のチームから(あるいは会社から)出てもらうよう誘導していく必要があります。
ちなみに、最も楽な対処は、自分自身が上司に相談することで、ビーストと同じチームから逃げ出す or 上の力でビーストを別のチームに移してもらうことです。
外に影響を及ぼさない砂場を用意して、そこで遊ばせるのが良いでしょう。目に見えるところで遊ばせておくということです。
まず、ウイルスは、自分なりにやりたいことや成し遂げたいことがあり、この頑固さはビーストレベルで強いので、どうしようもありません。
多少マイクロマネジメントをしたところで、ビーストほどわかりやすくないので、こっそりやられてしまいます。そもそも、モンスター社員一人をマイクロマネジメントするほどの余裕なんてないでしょうし、やりたくもないですし、下手すればこちらがハラスメントになります。
ですので、ウイルスが自由に遊べる砂場をつくって、そこで遊ばせるのが一番無難なのです。
ウイルスが有能であれば、それなりに役に立つアウトプットが出るはずなので、素直に使いましょう。使う人数が少ないと採算が合わないと感じるなら、範囲を広げるといいでしょう。たとえばチーム内や部門内に限定せず、事業部内や社内レベルで広げてもいいかもしれません。
その他の対処としてはビーストと同様ですが、砂場さえ与えてこまめに監視しておけば、ビーストほど露骨な暴走や被害は抑止しやすいです。
まずは仕事に関するモチベーションを何とかして上げます。
具体的にはエンゲージメントです。
記事でも述べていますが、エンゲージメントを上げるにはファミリーか、ミッションか、ビジョンのいずれかです。
ビジョンは難しいと思うので、ミッション(十分な裁量と権限と生活水準を確保する)か、ファミリー(私生活でも関わりがあるほど仲良くなる)かのいずれかでしょう。どちらも難しいですが。
新規事業やカウンセリングなどでも、まずは信頼関係をつくるための対話や雑談など親近感を育む行為 「グルーミング」を重視しますが、そのイメージです。馬鹿の一つ覚えみたいにいきなり仕事を任せるのではなく、まずは信頼関係をつくる営みをしていくということです。
あえて厳しい言い方をしましたが、前提として、ベイビーは駄々をこねることしかできない無能(であることが多い)です。仕事なんてできるわけがないのです。
しかし、ただのやる気や納得感の問題で、その辺があればそれなりに働いてくれる可能性はあります。実際、ベイビーな人は、私生活は無難におくれていたりするのです。
※たとえば普通に友人が何人もいて、恋人もいて、習熟の難しい趣味をバリバリ遊んでいて、など。それほどの要領があれば、たいていの仕事もできるはずです。できないのは、単にやる気の問題です。ならば、やる気次第で反転できます。
もう一つ厳しい言い方をしますが、最も切実に望まれているのはミッション・エンゲージメントです。つまり、十分な裁量と権限と生活水準を確保できるかどうかです。
たとえば、フィードバックよりもアドバイスができるか。
夜型という多様性に配慮する、くらいの融通を利かせられるか。
「年収400万が高給」などという貧しさではなく、年功序列とも言わず、もっとちゃんとした給料を出せるか。あるいは、それができないなら、せめて残業ゼロにできるか(ワークライフバランスを確保できるか) etc
現代の、特に若者は色々と肥えていますので、この程度はできないと話になりません。後述するクワイエットか、今扱ってるベイビーになるのも正直仕方がないなと思えます。
「社会を舐めすぎ」「仕事を舐めすぎ」と思われるかもしれませんが、私たちの方が実はアップデートできていません。時代は令和であって、昭和や平成ではないのです。
もちろん、いきなりはできませんし、そもそもやり方を知らないとやりようがありません。そこで当サイト『仕事術2.0』が役に立ちます。様々な仕事術(仕事のやり方と考え方)を紹介しており、「やり方」を知ることができます。
よろしければ色々と読み漁ってみてください。
対処としてはベイビーと同じです。
記事も書いたので参照してください。