workhack2.0

以前、「アートとしての仕事術」についてお伝えしました。

Practical Conceptual Art

Are.naで「アートとしての仕事術」を展示します

当サイトではPractical Conceptual Art(PCA)と呼んでおり、作品はAre.naで公開しています。実用的な概念を、少量のテキストのみ表現するアートです。その名のとおり、コンセプチュアル・アートの一種になります(なると思っています)。

本記事では、PCAが採用する技法を一つ紹介します。

描写の委譲

描写の委譲(Description Delegation)とは、本来作品側で描写するべき情報を描写せず、読者の想像と思考にゆだねてもらうことを指します。

これは単に「小説を読んで想像してもらう」「絵を見て想像してもらう」といった意味ではありません。小説も絵も描写はしています。描写とは、たとえば以下を指します。

描写の委譲とは、非言語情報と言語的な詳細の両方を描写しないことです。描けること、いや書けることは非常に限られていて、言語的な概要だけです。

PCAと描写の委譲

PCAは、描写の委譲を採用しています。

https://www.are.na/shizu-gotoh/practical-conceptual-art より。

タイトルと要素(3要素で揃えることが多いです)の列挙しかありません。これだけで作品が成立しています。

作品をいくつか見てみましょう。

作品「Tatemae」

建前という概念を表現しています。ハイコンテキスト、階層性、同質性と3つのキーワードが並んでいます。H- 始まりで統一されている美しさがまずありますね。

この3つの関係性は何でしょうか。皆さんも考えてみてください。この思考こそがPCAの醍醐味です。

作品「3つのエンゲージメント」

エンゲージメントと題して、家族とミッションとビジョン、の3つの要素が並んでいます。これはどういう意味でしょうか。

作品「Singlist」

シングリストと名付けられています。Single + ist でしょうか。

並んでいる要素は Minimalist、Simplist、Singlist となっており、わかる人が見ればミニマリスト → シンプリスト → シングリストとの変遷が読み取れます。つまり、この作品は、シングリストという第三潮流を提案しています。

いかがでしょうか。PCAの世界をお楽しみいただけたでしょうか。

作品として描写はせず、読者の想像と思考にゆだねています。しかし、それができるだけの新規性が凝縮されています。これがPCAです。

※PCAとしては、基本的に新規性のある概念をつくります。「建前」は言うまでもなく古くから知られる概念ですが、説明の便宜のためにつくりました。

実は、作品は当サイトの記事からつくっています。

結城さくなから見る建前の文化

対面を増やしてもエンゲージメントは向上しない

シングリスト(Singlist)

以前、当サイトの仕事術は数百ページに数時間かける → 数千文字に数十分かけるとお伝えしたこともありますが、PCAは別の読み方を提案します。仕事術の本質をぎゅっと凝縮して、アートとして味わえるようにしたものなのです。