多様性を実現するのはかんたんではありません。
知識として知っているだけ、配慮しますの口先だけ、はよくありますが、これだけでは何も救えません。
実際に多様なあり方を実現し、かつ維持するためには相応のやり方と考え方――つまりは仕事術が肝心である、とは以前述べた通りです。
今回は、多様性を支えるという題目で、4つの観点を整理します。
テネットと読みます。原義は信条や教義ですが、ここでは文化とメンタルモデルだと考えてください。
例:
すべてはテネットを言語化して自覚することから始まります。言語化するからこそ自覚できますし、自覚できるからこそ議論ができます。
今現在のテネットに合わない人、にフォーカスを当てることができるのです。
Thought(考え)とTechnique(方法)です。
多様性としてこんなあり方もあるよねという考えを言語化します。また、こういうやり方にすれば上手く共存できそうじゃない?という方法も言語化します。
言語化すると議論できます。また試すこともできます。
例:
テネットもそうですが、既存の用語として存在しているとは限りません。むしろ造語して当たり前です。下記記事で述べたように、典型的な多様性だけが多様性ではないのです。
重要なのは言語化です。そして、言語化したことを議論して揉むことです。そうすることでのみ、多様性の解像度を高くすることができます。
考えと方法だけでも十分まかなえますが、人手で動かないといけないため大変です。向き不向きもあります。
そこでTechnology(技術)でカバーします。主にソフトウェアです。考えや方法を、誰でも統一的かつ楽に行えるようにするソフトウェアを使えばいいのです。
既存のSaaSを使ってもいいですし、自製(内製)してもいいでしょう。いずれにせよ、ソフトウェアの使い方は啓蒙やトレーニングが必要ですが、見合う効果があります。皆さんの働き方が、すでに多数のソフトウェアによって支えられていることからもわかるとおりです。
ここで、上述を踏まえた例を出します。
体内時計を、尊重する。 『Chronos(クロノス)』
Chronosは、従業員各々の体内時計を尊重した働き方を実現するコラボレーションツールです。
ご自身の体内時計を設定して、チーム内で共有します。体内時計に基づいて都合がつく時間帯が可視化されるので、無理のないコラボレーションが可能です。
また勤務中のパフォーマンスも計測しており、体内時計のリズムと合わせて最適なレポートとリマインドを提供します。このデータはローカルに保存され他者には見えません――
この例は大げさに製品風にしてみましたが、朝型・夜型の宣言を社内で認めてそれを Outlook 予定表に反映しておく、くらいでも効果はあります(Outlookを使う部分がTechnologyです)。