workhack2.0

フリー仕事術とは、自分の自由な発想から始めるという仕事術です。発想法を仕事術全般にまで一般化したものとも言えます。

メリット

瞬発的な世界に抗える

現代は多忙主義、あるいは瞬発主義とも言うべきあり方がはびこっているとい思います。その場で上手いことを言えた奴が勝ち、みたいな風潮がありますよね。

このようなあり方は頭の良さとは「性能」が良くないと務まりません。知識やスキルがあれば良いというものではなく、向いてない人はスタートラインにも立てないか、立てても苦しい日々が続きます。

フリー仕事術は瞬発主義の対抗手段になります。

「考えるよりも行動しろ」「走りながら考えろ」は彼らの言い分ですが、それは高性能な人達だからこそできることです。正直言ってチートです。

考えることも行動です。彼らはチートすぎて、当たり前に素早くできているため自覚がないだけです。

高性能じゃない場合は、そのスピードを少し落として、腰を据えてじっくりやるしかありません。フリー仕事術は「それでいい」「それでもいけるのだ」と示します。

QoW(Quality of Work) 仕事の質が上がる

フリー仕事術では自分の思考を出し切るため、納得感が高くなります。「出し切ったから後悔はない」と胸を張って言えるようになります。

別の言い方をすると、消化不良感を最小化できます。生活の質(QoL)ならぬ QoW(Quality of Work) 仕事の質が高まります。

実際に、自分が出した思考のすべてを反映できるかというと、できないのですが、それでも「思考レベルでは出した」のと「それさえもなく悶々としている」のとでは全然違うわけです。

生産性も上がる

明らかにやることが決まってる場面をゲーミー・シチュエーションと呼ばせてください。ゲームっぽい場面という意味です。このような場面では、正しいやり方を早くやれるかどうかがすべてです。

しかし、ゲーミーではない場面も多いです

ゲーミーしか脳がないと、この場合でも、やたらすぐ行動したり、逆に計画や目標を立てて管理したりしがちですが、上手くいきません。迷走するか、逆に管理のための仕事をする的な本末転倒に陥るだけです。

かといって偉い人や本などの正論は使えないでしょう。一蹴するはずです。正論が通じないのは、私たちには事情や感情があるためです。

結局、ベストなのは、一度腰を据えてじっくり考えてみることです。その上で、自分なりにベストを尽くす選択と行動を行うことです。フリー仕事術ならこれができますというよりまさにこれをやります

迷走も、管理への本末転倒も、正論の一蹴も、すべて防いで着実に進めます。ウサギとカメでいうカメのようなものです。最初は遅いですが、トータルで見ると早く遠く進めます。

フリー仕事術の中身

フリー仕事術では「考え方」と「やり方のセット」を提供した上で、

とします。

典型的な流れ

フリー仕事術に共通する流れを整理します。4Dフローと呼びます。

4Dフロー。

1: Diverge(広げる)

2: Detailize(詰める)

3: Define(定める)

4: Decide(決める)

※決めただけでは何も起きないので、実際に何らかの仕掛けや初期行動といった「行動」をもって「決めた」とみなします。

以降からは「考え方」と「やり方」を紹介していきます。

原則

※随時更新予定

フレームワーク

※随時更新予定

ツール

フリー仕事術として使えるツールは4種類あります。

1: メモ系

例: X(Twitter)の鍵垢でつぶやく、手帳やメモアプリでメモする、ボイスメモで録音する

軽く書き込める場所に書き込みながら考えていく形になります。あまり複雑な情報は扱えませんが、書き込みやすいので、ツールに詳しくない人でも使いやすいです。

前提として、自分の言葉で残す必要があります。また、あとで読み返す(聞き返す)必要もあります。

2: ノート系

例: 日記アプリ全般、ブログ全般、テキストファイル全般、OneNoteやEverNoteのようなノートアプリ、ObsidianやCosense(Scrapbox)のようなノートアプリ

ノート系は以下の2種類があります。

古典的なものは情緒(感情や出来事といったもの)も含めてしっかりと扱うのに優れています。しかし、あとで読み返すのが大変で、書くときは楽しいですが、書いたものを見ながら詰める以降がしんどいです。

現代的なものは情報を端的に扱うのに優れています。たとえばCosenseでは箇条書きで書くことを推奨するほどの味気なさです。情緒よりも情報を端的に並べよ、とでも言わんばかりです。ネットワーク構造(脳の記憶と同じ構造です)を保ちながら膨らませていけるので、詰める以降のステップもやりやすいです。反面、使い方が特殊で、訓練を要します。

※そもそも現代的なノートは、古典的なノート(ただ文章を書くだけ)ではカバーできなかった高度な整理や知的生産を行うために開発されたものですので、古典的なノートよりは純粋に難しいです。

3: 無限キャンバス系

例: Miro、その他ホワイトボードアプリ

付箋を二次元空間上に貼り付ける形のツールです。特にデジタルだと空間やボードを無限に使えるため、無限キャンバスと呼ばれます。

発想法としては、この手のツールを思い浮かべると思います。実際、広げるのはもちろん、詰めたり定めたりするにも優れており、2: の現代的なノートが使えないなら、まずはこれをおすすめしたいくらいです。

しかしクセも強いです。付箋という単位を並べることになるので、長文はおろか文章も書けませんし、空間的な配置や色合いも無限にこだわれるので「見た目を綺麗にする作業に脱線する」なんてこともよく起こります。

一方で、自分が上手くフリー仕事術を進めるためには、自分のテンションを上げることも大事ですから、見た目へのこだわりは案外重要だったりします。重要なのはバランスです――と、こんな感じで、一筋縄にはいきません。

正直言えば慣れの問題ですが、慣れるまでは苦労するでしょう。

4: 収集系

例: あとで読む系全般、Slack や X(Twitter) のいいねなどブックマーク機能全般、ファイルをストレージに保存したり保存したファイルを漁ったりする営み

1情報 1オブジェクトで残していく感じのツールです。メモ、ノート、無限キャンバスとは違って、自分の言葉で書くというよりも、記事やポストやファイルといった「まとまった情報」をそのまま保存するイメージです。

また、X(Twitter)を使う場合でも、自分でつぶやくのではなく、リツイートやいいねなどで他者のポストを溜める使い方をする場合は、1: のメモ系ではなくこちらの収集系と言えます。

紹介しておいて何ですが、フリー仕事術としては収集系ツールは推奨しません。情報を貯めておいて必要に応じて取り出すくらいなら良いですが、フリー仕事術として広げたり詰めたり……をするメインのツールとして使うのは不適切です。

理由は単純で、フリー仕事術では自分の言葉で言語化して整理することが絶対に必要だからです。

それをしない、あるいは不要だと考えるなら、あなたは冒頭で述べた瞬発主義の住人でしょう。フリー仕事術はやめて、ゲーミー・シチュエーションに身を置いた方が良いと思います。

また、情報管理ツールとして使う場合も、頼りすぎないようにしてください。頼れるのは最初の広げる段階までです。詰める段階以降では、あなた自身の考えをフルに発揮して、あなたを主語にして進めていくべきです。

あなたの考えも踏まえた上でじっくり煮詰めるのがフリー仕事術ですので、あなたの意思は反映させねばなりませんし、この反映を沿いではいけません。

外から集めてきた、キラキラした情報はやたら使いたくなりますし、自分の考えなど取るに足らなくて馬鹿らしくなりますが、それでもです。フリー仕事術ではあなた自身がどうしたいのかが大事です。それを決めるために、わざわざ広げて詰めて定めて、としていくわけです。

このカメ的なやり方が、瞬発主義的なウサギに対抗できる唯一の手段なのです。

あると便利なもの

その他、知っておくと便利な仕事術(仕事のやり方や考え方)を雑多に紹介します。

※随時更新予定

ソロワーク。

フリー仕事術はひとりで行うものです。ひとりでないと集中できません。深く思考しますし、他人に見せることを想定していない思考の断片も書きますから、絶対に他者を許してはなりません。他者が絶対に干渉してこない、という安心感があるからこそ集中できます。

ですが、このようなやり方は(チームワークばかりに傾注した現代的な価値観では)馴染みが薄いので、ソロワークとして改めて言語化しています。

チームワークだけでなくソロワークも

コミュニケーション2.0。

ひとりでの集中を要するフリー仕事術では、対面で口頭で会議をするといった「拘束が強いやり方」とは相性が悪いです。

切り替えに時間がかかりますし、せっかくフリー仕事術で練り上げた「本質的に複雑なあれこれ」は、口頭では伝えきれない事が多いからです(伝える用にシンプルにしたとしても)。そもそも特定の相手に通じるとは限らないので、なるべくオープンにして、色んな人に見てもらう・フィードバックをもらった方が建設的です。

ですので、原始的な対面口頭を越えて、情報を残す・それを各自が各自のペースで読み書きする、といった仕事のスタイルにシフトした方が都合が良いのです。

これを非同期コミュニケーションと呼びますが、これを阻む最大のハードルが「メンタルモデル」であり、1.0 と名付けています。アップデートして 2.0 的なメンタルモデルにしないと、スタートラインにも立てません――との言語化をしたのが、以下の記事です。

コミュニケーション2.0

フリー仕事術はクリエイターと言ってもいいくらいに、創造的で知的で高度な営みですので、まとまった時間が必要です。

しかし、管理職やマネージャーなどは全く別で、細切れの時間で動く生き物ですので、まとまった時間に割り込まれがちです。

このことを自覚して(してもらって)、まとまった時間を死守しなければなりません。

現場のスケジュールとマネージャーのスケジュールは違う