トピック管理とは、タスク管理の次のパラダイムであり、トピック(話題)を管理することです。
新しい「話し合いのやり方」を提示するとも言えます。話し合い2.0と呼ぶこともできます。
従来テキトーにこなしていたものを上手くやれるようにするパラダイムとして、T-パラダイムがあります。
1: Task(タスク管理) 2: Topic(トピック管理) ★本記事はここ 3: Talk(トーク管理)
T-パラダイムについては以下記事を見てください。本記事ではこれ以上扱いません。
本記事では、第二段階であるトピック管理を扱います。
トピック管理の概要とやり方を解説します。
理論的・概念的・実践的な解説がメインとなります。わかりやすい解説や具体例などをお求めの方は、記事中のリンクを適宜参照してください。
トピック(話題)を管理することです。
話題の一つ一つを「トピック」という「一つの情報単位」として捉え、これに情報をぶら下げていく形で話し合いを行い、また結論を出していきます。
別の言い方をすると、話し合いの定義が変わります。
話し合いとは「トピックをつくること」「トピック各々に肉付けをすること」「トピックの結論を出すこと」です。
直感的な理解については、以下記事を参照してください。
短納期の話題をトピック管理で話し合うのは難しいでしょう。全員が熟練していれば、実は可能なのですが、例外的だと思います。
※全員がフルリモート、フルフレックス、フルアシンク、フルマスクです、よりもはるかに難しいです
中長期的に様々なトピックをじっくり話し合う用途で使うことをおすすめします。
※慣れてくると、数日以内の短納期程度なら扱えるようになってきます。さらに慣れてくると、チャットや会議が不要になります(フルリモート、フルフレックス、フルアシンク、フルマスク)
全員がお互いの顔と名前を知っていて、必要なら交流もできるという規模が良いです。
数字で言うと、~30人以内でしょう。学校のクラスくらいの規模だと考えれば間違いはありません。
2人など少人数も可能ですし、少ない方がやりやすいです。人数が多いほど難易度(特に全員分のツールを揃える費用や全員に適応してもらうための啓蒙)が上がります。
何よりもまずはツールです。
チャット(Chat)では足りません。ウィキ(Wiki)、Issues、Q&Aといった高度なツールが必須となります。というのも、トピックは情報として残していくものだからです。情報共有ツールが必要と言い換えても構いません。
次に非同期コミュニケーションです。
すべてのトピックを、従来どおり対面で口頭で話し合うわけにはいきません。各自が各自のペースでトピックを読み書きする必要があります。
これを実用するには意外と難しいため、『仕事術2.0』でも解説は重視しています。
そして最後にスラック(余裕)です。
1日1時間くらいは自由に読み書きする時間がほしいです。
仕事時間をガッツリ確保する現代人には理解しづらいかもしれませんが、トピック管理では各自が自由に読み書きを行うものなので、まとまった時間が必要です。正直1時間でも少ないくらいですが、まずは1時間です。
あるいはそれが難しいなら「トピックを使って話し合う時間」を設けるというアイデアもあります。対面で口頭で話し合うのではなく、対面はするが、話し合いはツールを使ってトピックを読み書きすることで行うということです。ひとりだと難しいだろうから、皆で集まってやろうという話です。
これを「トピックタイム」と呼びます。このような「~~タイム」の考え方については、詳細は以下を参照してください。
コミュニケーションの注入(CI, Communication Injection)
いきなり始めるのは難しいので、お試し用の「軽めのトピック管理手法」をご用意しました。
まずはこちらを試してみると、トピック管理の肌感覚が得られるでしょう。
二つあります。
全般的なやり方の解説に入ります。
難しい点もあると思いますし、細かい部分は人それぞれですので、実際に試しながら把握・調整していくことをおすすめします。
まず全員が自由に読み書きができるツールが必須です。
ウィキの場合、全員が自由にページをつくったり更新したりできます。IssuesやQ&Aの場合でも、全員がイシューや質問や回答を自由に書き込めます。承認制などは絶対に敷いてはいけません。性善説的に、全員に平等に読み書きの機会を与えるフラットの文化が必須です。
次に、可能ならページ間リンクを行いやすい、かつリンクされたページ間を行き来しやすいノート型のツールが良いです。
※バックリンクという「自分のページにリンクしているページ」がわかる機能を持つものが一つの目安です。
現時点ではCosenseかNotionの二択だと思います。ビジネス利用だと1人あたり1000円/月かかりますが、これくらいの当たり前です。DXが進まない理由は人材不足じゃなくて、経営層が無能なだけです。
このようなツールを用意できない場合は、他のウィキも使えます。ですが、トピック管理では何百何千というページをつくることになりますので、それでも破綻しないポテンシャルが欲しいのです。それが前述の「リンクベースのノートツール」だったりします。
Issues や Q&A のツールも使えます。Q&Aとしての定番は現状ないですが、Issues であれば GitHub Issues が定番です(トピック管理にうってつけの Discussion 機能もあります)――が、これはエンジニア用のツールであり、万人が使うのには慣れが必要そうです。
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最後に便利なトピックをいくつか紹介します。
たとえば今日が 2024/10/09 なら「2024/10/09トピック」をつくり、皆がここに日記・日報・つぶやきなどを書きます。
分報をご存知の人は、「n人が共同編集できる場所で分報する」と捉えれば合っています。
これは単純ながら強力で、トピックをつくるよりもかんたんに色んな話題を出しやすいし、雑談含めて盛り上がりもしやすいのでおすすめです。会話が込み入ってきたら、その時初めて別ページをつくればいいのです。
インターネット上では、Cosenseのコミュニティである井戸端でその様子を見ることができます。
発散したい場合は、テーマを仮決め(あるいは無くてもいい)してトピックをつくり、その中で自由に書き込んでもらいます。
ポイントは、ブレストのように思いつきを何でも書くことです。たとえば🐶さんが思いつきを箇条書きで並べているとして、その中に🐈️さんが思いつきを書き足してもいいのです。
もちろん、このような割り込みがやりづらいなら、🐶さん🐈️さんのエリアをそれぞれつくって、そこで書きなぐる&他の人のエリアも覗いて、思いついたことをさらに(自分のエリアに)書き足す、としてもよいでしょう。
便利なトピックや、関連のあるトピックを集めたトピックです。他のトピックへのリンクをまとめた形となります。要はリンク集ですね。
リンク集はカジュアルにつくった方が何かと便利です。
少しネットワークの話をします。
トピック管理では何百何千というトピックが出来上がりますが、これを従来の「一覧」や「検索」だけでカバーするのは不可能です。
重要なのがトピック間(ページ間)がリンクでつながれているというネットワーク構造です。これは人間の脳や人間関係と同様で、ネットワークは覚えやすく親しみやすいものです。記憶を頼りに、あちこち辿っていけば辿り着けます。親和性が高いのです。
問題はこのネットワークをどうやってつくるかですが、私たちが日頃からリンクをつけるしかありません。そういう意味で、前述ではツールとして「リンク機能を持つもの」をおすすめしたわけです。
話を戻しますが、リンク集は「リンクをつくる」営みとしては、やりやすいものです。
あるいは当サイトも参考になるでしょう。当サイトはnoteで書かれていますが、文中でちらほら他記事へのリンクを差し込んでいるのが見て取れると思います。これもネットワークを意識してのことです。